【共通のみ】関節リウマチについての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

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【PT専門のみ】関節リウマチについての問題「まとめ・解説」

【OT専門のみ】関節リウマチについての問題「まとめ・解説」

 

45回 午後88

88.関節リウマチでみられないのはどれか。

1.関節の亜脱臼
2.腱鞘滑膜の炎症
3.関節軟骨の破壊
4.関節内の結晶析出
5.関節周囲の腱断裂

解答4

解説

”関節リウマチとは?”

関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。

(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)

1~3.5.〇 関節の亜脱臼/腱鞘滑膜の炎症/関節軟骨の破壊/関節周囲の腱断裂は、関節リウマチでみられる。関節リウマチの病態は、慢性に経過する非化膿性の多発性関節炎である。組織学的には、滑膜増殖、血管新生、炎症細胞の浸潤、骨・軟骨の破壊が特徴的である。
4.× 関節内の結晶析出は、「関節リウマチ」ではなく痛風でみられる。痛風とは、体内で尿酸が過剰になると、関節にたまって結晶化し、炎症を引き起こして腫れや痛みを生じる病気である。風が患部に吹きつけるだけで激しい痛みが走ることから痛風と名づけられたといわれている。尿酸はプリン体が体内で分解されてできる物質で、血液中の尿酸の濃度が高くなり、7.0mg/dlを超えると高尿酸血症の状態となる。

痛風とは?

 痛風とは、体内で尿酸が過剰になると、関節にたまって結晶化し、炎症を引き起こして腫れや痛みを生じる病気である。風が患部に吹きつけるだけで激しい痛みが走ることから痛風と名づけられたといわれている。男性に頻発する単関節炎で、下肢、特に第1中足趾関節に好発する。尿酸はプリン体の代謝の最終産物として産生され、代謝異常があると尿酸の産生過剰・排泄障害が生じ高尿酸血症となる。高尿酸血症は痛風や腎臓などの臓器障害を引き起こすほか、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣を合併しやすい。

 

 

 

47回 午後86

86 関節リウマチについて正しいのはどれか。

1.股関節などの大関節に初発する。
2.罹患関節の症状は非対称性に現れる。
3.約半数にリウマトイド結節が認められる。
4.血清アルカリフォスファターゼが高値となる。
5.悪性関節リウマチでは血管炎による臓器障害が起こりやすい。

解答5

解説

”関節リウマチとは?”

関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。

(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)

1.× 「股関節などの大関節」ではなく、指などの小関節に初発する。
2.× 罹患関節の症状は、「非対称性」ではなく左右対称に現れる。ちなみに、非対称性に症状が現れるのはパーキンソン病などである。
3.× リウマトイド結節が認められるのは、「約半数」ではなく約20%である。リウマトイド結節は、肘関節の伸側・後頭部や膝関節の伸側などの皮下に直径数mmから数cmの硬く隆起したこぶのようなものである。疾患の活動性が高いときに大きくなり、落ち着いてくると縮小もしくは消失することもある。
4.× 血清アルカリフォスファターゼ(ALP)は変化しない。アルカリフォスファターゼ (ALP)は、肝・胆道系疾患や脳の骨転移などで高位となる。ちなみに、関節リウマチは①赤沈、②CRP、③リウマトイド因子、④抗CCP抗体などが高値となる。
5.〇 正しい。悪性関節リウマチでは、血管炎による臓器障害が起こりやすい。悪性関節リウマチとは、既存の関節リウマチに、 血管炎をはじめとする関節以外の症状を認め、難治性もしくは重症な病態を伴う場合と定義されている。悪性関節リウマチは血管外を主体とし、多彩な関節外症状を呈する。

 

 

53回 午前87

87.関節リウマチについて正しいのはどれか。

1.股関節などの大関節に初発する。
2.間質性肺炎を合併することが多い。
3.罹患関節の症状は非対称性に現れる。
4.半数以上にリウマトイド結節が認められる。
5.血清アルカリフォスファターゼが高値となる。

解答:2


解説

”関節リウマチとは?”

関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。
【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。

(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)

 関節リウマチは、関節の滑膜を障害する自己免疫性(自分の抗体が自分の滑膜を攻撃する)疾患である。合併症として、間接性肺炎、皮下結節(リウマトイド結節)、シェーグレン症候群(唾液・涙液の減少)が起こる。

1.× 初発は、「股関節などの大関節」ではなく、MP関節や足趾(小関節)が多い。
2.〇 正しい。間質性肺炎を合併することが多い。ちなみに、肺線維症もみられる。
3.× 罹患関節の症状は、「非対称性」ではなく対称性に現れる。
4.× 「半数以上」ではなく、約20%にリウマトイド結節が認められる。
5.× 血清アルカリフォスファターゼ(ALP)は関係がない。なぜなら、肝・胆道系疾患や癌の骨転移などで高値となるため。関節リウマチでは、赤沈・CRP・リウマトイド因子(RA-F)・抗CCP抗体などが高値となる。

 

 

 

 

58回 午後88

88.関節リウマチで起こりにくいのはどれか。

1.オペラグラス変形
2.尺側偏位
3.スワンネック変形
4.フォーク状変形
5.ボタン穴変形

解答

解説

関節リウマチの関節破壊と変形

①環軸椎亜脱臼、②肩関節可動域制限、③肘関節屈曲拘縮、④手関節尺側偏位、⑤手指変形、⑥股関節屈曲拘縮、⑦膝関節内外反変形・屈曲拘縮、⑨足・足趾変形などがある。

1.〇 オペラグラス変形(ムチランス変形)は、中手骨や指節骨の吸収により指が短縮する変形をいう。
2.〇 尺側偏位は、手関節が尺骨側(手の小指側)に偏位する変形をいう。
3.〇 スワンネック変形は、MP関節屈曲、PIP関節過伸展、DIP関節屈曲する変形をいう。
4.× フォーク状変形は、関節リウマチで起こりにくい。フォーク状変形は、主に先天性の異常外傷によって引き起こされる。主に、コーレス骨折によって、折れた橈骨がズレてしまうことによって起こる変形である。ちなみに、Colles骨折(コーレス骨折)とは、Smith骨折と逆に骨片が背側に転位するものをいう。
5.〇 ボタン穴変形(ホール変形)は、PIP関節が屈曲し、DIP関節が過伸展する変形をいう。

”関節リウマチとは?”

関節リウマチは、関節滑膜を炎症の主座とする慢性の炎症性疾患である。病因には、遺伝、免疫異常、未知の環境要因などが複雑に関与していることが推測されているが、詳細は不明である。関節炎が進行すると、軟骨・骨の破壊を介して関節機能の低下、日常労作の障害ひいては生活の質の低下が起こる。関節破壊(骨びらん) は発症6ヶ月以内に出現することが多く、しかも最初の1年間の進行が最も顕著である。関節リウマチの有病率は0.5~1.0%とされる。男女比は3:7前後、好発年齢は40~60歳である。

【症状】
①全身症状:活動期は、発熱、体重減少、貧血、リンパ節腫脹、朝のこわばりなどの全身症状が出現する。
②関節症状:関節炎は多発性、対称性、移動性であり、手に好発する(小関節)。
③その他:リウマトイド結節は肘、膝の前面などに出現する無痛性腫瘤である。内臓病変は、間質性肺炎、肺線維症があり、リウマトイド肺とも呼ばれる。
【治療】症例に応じて薬物療法、理学療法、手術療法などを適宜、組み合わせる。

(※参考:「関節リウマチ」厚生労働省HPより)

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