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81 絶対臥褥を行うのはどれか。
1.系統的脱感作法
2.支持的精神療法
3.精神分析療法
4.認知行動療法
5.森田療法
解答5
解説
森田療法には、大きく「入院療法」と「外来療法」の2つある。入院療法は、第1期〜第4期までの治療期間で構成されており、「①絶対臥褥 → ②軽作業 → ③重作業 → ④社会復帰」に分けられる。
絶対臥褥とは、患者さんは終日個室に横になったまま過ごす。食事、洗面、トイレ以外は一切の気晴らしは禁じられ、あらかじめ患者さんは「不安や症状は起こるままにしておく」よう指示する(※読み:ぜったいがじょく)。
1.× 系統的脱感作法とは、患者に不安を引き起こす刺激を順に挙げてもらい(不安階層表の作成)、最小限の不安をまず想像してもらう。不安が生じなかったら徐々に階層を上げていき、最終的に源泉となる不安が消失する(脱感作)ことを目指す手法である。
2.× 支持的精神療法とは、患者の自我の弱い部分をサポートすることで、患者が症状に耐えて生活できる適応能力を身につけさせる方法である。患者の洞察を求める。
3.× 精神分析療法とは、フロイトによる精神分析学を基にした精神療法で、患者の心に浮かんだ自由連想を用いて患者の無意識下にある問題の原因を分析するものである。神経症性障害患者に効果があるといわれている。
4.× 認知行動療法とは、ベックによって精神科臨床に適応された治療法である。例えば、うつ病患者の否定的思考を認知の歪みと考え、その誤りを修正することによって症状の軽快を図る。
5.〇 正しい。森田療法は、絶対臥褥を行う。森田療法には、大きく「入院療法」と「外来療法」の2つある。入院療法は、第1期〜第4期までの治療期間で構成されており、「①絶対臥褥 → ②軽作業 → ③重作業 → ④社会復帰」に分けられる。
・森田療法とは、目的・行動本意の作業を繰り返すことにより、症状にとらわれず、症状を「あるがまま」に受け入れながら生活できるようにする方法である。強迫症(強迫性障害)、社交不安症(社交不安障害)、パニック症(パニック障害)、広場恐怖症(広場恐怖)、全般性不安症(全般性不安障害)、身体症状症(身体表現性障害)、病気不安症(心気症)、長引くうつ病、不登校・ひきこもりなどが対象である。
82 ICFの概念モデル〈生物心理社会モデル〉に含まれる構成要素はどれか。
1.医療依存
2.環境因子
3.性格因子
4.能力低下
5.社会的不利
解答2
解説

ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)は、人間の生活機能と障害分類法として2001年5月、世界保健機関(WHO)において採択された。これまでの ICIDH(国際障害分類、1980)が「疾病の帰結(結果)に関する分類」であったのに対し、ICF は「健康の構成要素に関する分類」であり、新しい健康観を提起するものとなった。生活機能上の問題は誰にでも起りうるものなので、ICF は特定の人々のためのものではなく、「全ての人に関する分類」である。
1.× 医療依存は、ICFの「環境因子」に該当する。
・医療依存とは、病気や障害のため、日常生活や生命の維持に医療的ケアを継続して必要とする状態を指す言葉である。たとえば、酸素療法や経管栄養などが欠かせない場合が含まれる。本人だけでなく家族や支援体制への負担も大きいため、地域の医療・介護との連携が重要である。
2.〇 正しい。環境因子は、ICFの概念モデル〈生物心理社会モデル〉に含まれる構成要素である。
・環境因子とは、人々が生活し、人生を送っている物的な環境や社会的環境、人々の社会的な態度による環境を構成する因子である。
3.× 性格因子という用語は、ICFの構成要素にない。
4.× 能力低下は、ICIDHの構成要素である(※下参照)。
・能力低下とは、けがによって歩けないといった個人レベルの障害を指す。
5.× 社会的不利は、ICIDHの構成要素である(※下参照)。
・社会的不利とは、けがによって就職できないといった社会レベルの障害を指す。
ICIDHとは、一方向に「疾病変調→機能障害→能力障害→社会的不利」とマイナス面のみを評価するものである。ICIDH(国際障害分類)に対する批判から、医療福祉の専門家と障害者団体が関わって、その結果を結集してICFの改訂へと至っている。
機能障害:病気やけがによる一次的な生物学的障害
能力低下:けがによって歩けないといった個人レベルの障害
社会的不利:けがによって就職できないといった社会レベルの障害
83 多発性硬化症のリハビリテーション治療で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.痙縮に対して温熱療法を行う。
2.筋力低下に対して1RMを反復し強化する。
3.運動失調に対して重錘を負荷して練習を行う。
4.視野欠損に対して照明などの環境整備を行う。
5.歩行障害に対して早期から下肢装具を作製する。
解答3・4
解説
多発性硬化症は、中枢神経系の慢性炎症性脱髄疾患であり、時間的・空間的に病変が多発するのが特徴である。病変部位によって症状は様々であるが、視覚障害(視神経炎)を合併することが多く、寛解・増悪を繰り返す。視力障害、複視、小脳失調、四肢の麻痺(単麻痺、対麻痺、片麻痺)、感覚障害、膀胱直腸障害、歩行障害、有痛性強直性痙攣等であり、病変部位によって異なる。寛解期には易疲労性に注意し、疲労しない程度の強度及び頻度で、筋力維持及び強化を行う。脱髄部位は視神経(眼症状や動眼神経麻痺)の他にも、脊髄、脳幹、大脳、小脳の順にみられる。有痛性強直性痙攣(有痛性けいれん)やレルミット徴候(頚部前屈時に背部から四肢にかけて放散する電撃痛)、ユートホフ現象(体温上昇によって症状悪化)などが特徴である。若年成人を侵し再発寛解を繰り返して経過が長期に渡る。視神経や脊髄、小脳に比較的強い障害 が残り ADL が著しく低下する症例が少なからず存在する長期的な経過をたどるためリハビリテーションが重要な意義を持つ。
(参考:「13 多発性硬化症/視神経脊髄炎」厚生労働省様HPより)
1.× 痙縮に対して、温熱療法を行う優先度は低い。なぜなら、ユートホフ現象(体温上昇によって症状悪化)に配慮しなければならないため。
2.× 筋力低下に対して1RMを反復し強化する優先度は低い。なぜなら、筋力増強訓練は低負荷で行うため。むしろ、過度の運動は過用性筋力低下を来すため禁忌である。
・1RM (repetition maximum) とは、休みなしでは1回しか発揮できない筋力である。
3.〇 正しい。運動失調に対して重錘を負荷して練習を行う(※ただし、選択肢の中での優先度で考えた場合である。ほかの選択肢が明らかに間違いであるため、重錘の重さを変更して負荷量を調整できるこの選択肢が優先される)。一般的に、この時期は、「筋のストレッチングを行う」方が優先される(※参考:「第46回 理学療法士国家試験 午前11」)。
・運動失調に対して重錘を負荷して練習を行う優先度は低い。なぜなら、寛解期にはおいても、運動を処方する際は易疲労性に注意し、疲労しない程度の強度及び頻度で行う必要があるため。重り負荷法(重錘負荷法)とは、上下肢に重りを着用させることで運動学習を進め、運動・動作の改善を図る方法である。脊髄小脳変性症(運動失調)に適応となり、上肢では 200g~400g、下肢では 300g~600g 程度のおもりや重錘バンドを巻く。ほかのアプローチとして、弾性緊縛帯を装着することもあるため、負荷量を増やすことなく行える「弾性緊縛帯」が第一選択肢となる。もし、負荷量など考慮しなくてよければ、重錘の負荷も適応となる。
4.〇 正しい。視野欠損に対して、照明などの環境整備を行う。なぜなら、視野障害(例:視神経炎後の見えにくさ等)があると、転倒・見落としが増えるため。したがって、照明・コントラスト・配置の工夫など環境調整を改善する。
5.× 歩行障害に対して、早期から下肢装具を作製する「必要はない」。なぜなら、多発性硬化症は、寛解・増悪を繰り返すため(症状がまばら)。したがって、早期に下肢装具を作成しても、症状が安定せず不要となりやすい。また、ゆくゆくは歩行補助具が必要になると考えられるが、「多発性硬化症発症後15年を経過した時点で補助具なしで歩行できる確率は50%程度である」という研究報告がある。
84 Parkinson病の治療薬はどれか。
1.NSAIDs
2.L-dopa
3.コリン作動薬
4.カルシウム拮抗薬
5.セフェム系抗菌薬
解答2
解説
パーキンソン病とは、黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変成疾患である。4大症状として①安静時振戦、②筋強剛(筋固縮)、③無動・寡動、④姿勢反射障害を特徴とする。また、自律神経障害による便秘や起立性低血圧、排尿障害、レム睡眠行動障害などが起こる。レム睡眠行動障害とは、レム睡眠の時期に体が動き出してしまう睡眠障害の1つである。 睡眠時随伴症に分類される。
1.× NSAIDs〈非ステロイド性抗炎症薬〉は、炎症などを引き起こすプロスタグランジンの生成を抑え、抗炎症作用や解熱、鎮痛に働く。副作用として、消化器症状(腹痛、吐き気、食欲不振、消化性潰瘍)、ぜんそく発作、腎機能障害が認められる。胃潰瘍を呈する機序として、抗炎症作用と同時に、胃の粘膜を保護する粘液も抑える効果があるため、胃酸を通しやすくなり、胃の粘膜を傷つけやすくしてしまう。
2.〇 正しい。L-dopaは、Parkinson病の治療薬である。L-dopaは、ドパミンに代謝され、随意運動をスムーズに調整する作用を持ち、主にParkinson病に適応となる。L-dopaを長期服用すると、副作用として、ジスキネジアがみられる。
3.× コリン作動薬とは、神経伝達物質アセチルコリンの働きをまねる、または強める薬である。適応疾患として、重症筋無力症や緑内障である。
4.× カルシウム拮抗薬とは、血管の平滑筋にあるカルシウムチャネルの機能を拮抗し、血管拡張作用を示す薬剤のことである。適用症例として主に高血圧、狭心症があげられる。
5.× セフェム系抗菌薬とは、細菌の細胞壁合成を妨げて増殖を抑える抗菌薬である。肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、尿路感染症、皮膚感染症など幅広い細菌感染症に用いられる。
85 遠城寺式乳幼児分析的発達検査で獲得される時期が最も早いのはどれか。
1.走る
2.2語言える。
3.排尿を予告する。
4.人見知りをする。
5.積み木を2つ重ねる。
解答4
解説
1.× 走るのは、1歳6か月ころ観察される。
2.× 2語言えるのは、1歳2か月ころ観察される。ちなみに、二語文(わんわんきた)は、2歳ころ観察される。
3.× 排尿を予告するのは、2歳ころ観察される。
4.〇 正しい。人見知りをするのは、11か月ころ観察される。
5.× 積み木を2つ重ねるのは、14か月ころ観察される。

