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26 運動学習の組合せで正しいのはどれか。
1.正の転移:ソフトボールの経験が野球の投球動作の技能向上を早める。
2.エラーレス学習:トレッドミル歩行練習と同時に計算課題を行う。
3.同時フィードバック:バッティング動作時に動画撮影して終了後に確認する。
4.パフォーマンスの知識:部分荷重練習時に患側下肢の荷重量を伝える。
5.メンタル・プラクティス:起居動作練習の時に試行錯誤を繰り返すと失敗数が減少する。
解答1
解説
1.〇 正しい。正の転移:ソフトボールの経験が野球の投球動作の技能向上を早める。
・正の転移とは、前の学習が後の学習を促進することである。例えば、ゆっくりした歩行を練習した後に速い歩行が改善したことなどである。一方、前の学習が後の学習を後退させることを負の転移という。
2.× トレッドミル歩行練習と同時に計算課題を行うことは、「エラーレス学習」ではなく二重課題法に該当する。
・二重課題法とは、練習課題とそれ以外の課題とを同時に遂行してもらう方法である。練習課題に加えて注意力を分散させる課題を同時遂行してもらう。例えば、歩行中に計算やしりとりなどをすることである。
・エラーレス学習とは、「誤りなし学習」ともいい、誤りを経験させないように初めから正解を提示して正反応を反復することにより学習を成立させる方法である。記憶障害や認知症に対して有効性が報告されている。できない課題を助けてできるように促していくよりも、できる課題を数多く行い、少しずつレベルアップしていく方が効果的とされる。
3.× バッティング動作時に動画撮影して終了後に確認することは、「同時フィードバック」ではなく最終フィードバックに該当する。
【フィードバックの種類】
即時的フィードバック:運動終了直後に与えられる。
遅延的フィードバック:運動終了から時間が経ってから与えられる。
同時フィードバック:運動遂行中に与えられる。
最終フィードバック:運動が終わってから与えられる。
漸減的フィードバック:スキルの向上に伴い、徐々に頻度が低下する。
帯域幅フィードバック:エラーの許容範囲を超えたときのみ与えられる。
要約フィードバック:数試行分のフィードバックをまとめた形で与えられる。
平均フィードバック:数試行分のフィードバックの平均値のみが与えられる。
4.× 部分荷重練習時に患側下肢の荷重量を伝えることは、「パフォーマンスの知識」ではなく結果の知識(KR:Knowledge of Results)に該当する。
・結果の知識(付加的フィードバック)は、運動の結果に関する情報であり、運動終了後に与えられる。つまり、何らかの運動学習をした際、運動がうまくいったか否かのフィードバックである。ちなみに、運動それ自体に与えられる付加的フィードバックは、パフォーマンスの知識という。一言でまとめると、「結果の知識=結果(何kgなど)、パフォーマンスの知識=動作(フォーム・関節運動)」である。
5.× 起居動作練習の時に試行錯誤を繰り返すと失敗数が減少することは、「メンタル・プラクティス(イメージトレーニング)」ではなく試行錯誤学習に該当する。
・メンタルプラクティスとは、いわゆるイメージトレーニング(イメトレ)のことで、身体を動かさずに頭の中で運動や行動を具体的にイメージし、脳を活性化させることで運動機能の向上を図るトレーニング法である。
・試行錯誤学習とは、Thorndike,E. L(ソーンダイク)が提唱し、「試行の積み重ねによって問題の解決に至ることから生じる学習」をいう。一般的に、試行錯誤を繰り返すことにより、刺激と反応の結びつきか徐々に強くなり、問題解決にかかる時間は短くなっていく。
27 SF-36で正しいのはどれか。
1.IADLの指標である。
2.下位尺度は5つである。
3.客観的な評価指標である。
4.健常高齢者は対象でない。
5.社会生活機能に関する質問が含まれる。
解答5
解説
SF-36(MOS 36-Item Short-Form Health Survey)は質問紙法により、対象者の健康関連QOLを包括的に評価する尺度である。
8つの健康概念を測定する。
【測定項目】①身体機能、②日常生活役割機能(身体)、③体の痛み、④全体的健康感、⑤活力、⑥社会生活機能、⑦日常生活役割機能(精神)、⑧心の健康
1.× 「IADL」ではなく健康関連QOLの指標である。
・IADL(手段的日常生活動作)とは、日常生活を送るために必要な動作の中でも基本的なADLよりも複雑で高度な動作をいう。項目として、①電話を使用する能力、②買い物、③食事の準備、④家事、⑤洗濯、⑥移送の形式、⑦自分の服薬管理、⑧財産取り扱い能力である。
・QOL(Quality of life)とは、個人を主体としたその人自身の生命と生活の質のことである。人が人間らしく満足して生活しているか、自分らしい生活が送れているか「生活の質」を評価する概念である。
2.× 下位尺度は、「5つ」ではなく8つである。
・【測定項目】①身体機能、②日常生活役割機能(身体)、③体の痛み、④全体的健康感、⑤活力、⑥社会生活機能、⑦日常生活役割機能(精神)、⑧心の健康
3.× 「客観的」ではなく主観的な評価指標である。なぜなら、質問紙法によるものであるため。
4.× 健常高齢者「も対象となる」。なぜなら、SF-36は、「疾患特異的尺度」ではなく、一般的な健康状態(健康関連QOL)を幅広く測る汎用尺度として開発されているため。したがって、地域在住高齢者の介護予防事業で、運動介入前後のQOL変化をSF-36で追い、同年代の標準値と比べる、といった使い方ができる。
5.〇 正しい。社会生活機能に関する質問が含まれる。
・【測定項目】①身体機能、②日常生活役割機能(身体)、③体の痛み、④全体的健康感、⑤活力、⑥社会生活機能、⑦日常生活役割機能(精神)、⑧心の健康
28 3群以上の連続変数の平均値の差を検定するのはどれか。
1.一元配置分散分析
2.カイ二乗〈x2乗〉検定
3.重回帰分析
4.Log-rank検定
5.Mann-WhitneyのU検定
解答1
解説
検定とは、統計学的手法を用いて、帰無仮説が正しいか、正しくないかを判断することである。
「検定の方法」
①パラメトリック検定(母集団が正規分布をするという仮説のもとに行う)
例:パラメトリック検定には、①t検定(2群の平均値の差を検定する)、②分散分析(3群以上の平均値に差があるかどうかを検定する)などがある。
②ノンパラメトリック検定(母集団の分布にかかわらず用いることのできる)に大別される。
例:ノンパラメトリック検定には、①Mann-Whitney検定(2群の中央値の差を検定する)、②X2検定(割合の違いを求める)、③Wilcoxon符号付順位検定(一対の標本による中央値の差を検定する)などがある。
1.〇 正しい。一元配置分散分析は、3群以上の連続変数の平均値の差を検定する。
・一元配置分散分析(F検定)とは、3群間以上の平均値の差の検定である。1つの因子からなるデータを分析する方法で、因子に含まれる水準間の平均値の差を見ることができる。 例えば、ある学校の1組、2組、3組の算数のテストのデータがある場合、一元配置分散分析を用いて、1組、2組、3組の算数のテストの平均点に差があるかどうかを検定できる。ちなみに、一元配置分散分析とは、分析に1つの要因(独立変数)を用いた分散分析を指す。要因が2つの場合は「二元配置分散分析」、3つ以上の場合は「多元配置分散分析」といわれる。
2.× カイ二乗〈x2乗〉検定とは、2群の独立性を検定する方法である。割合の違いを求めるノンパラメトリック検定である。
3.× 重回帰分析とは、1つの目的変数に対して複数の説明変数を同時に用い、各説明変数の影響を他の変数で調整しながら評価する方法である。例えば、6分間歩行距離を目的変数、年齢・BMI・握力・呼吸機能を説明変数として、その関連を検討する場合に用いる。
4.× Log-rank検定(ログ・ランク)は、生存時間解析において、2群の生存時間に差があるかを検定するノンパラメトリックな検定手法のことである。
5.× Mann-WhitneyのU検定(マン・ホイットニーのU検定)は、ノンパラメトリック検定であり、独立2群比較法である。2群をひとまとめにして順位をつけ、群別の順位の和を比較する検定である。2群間の比較で、正規性が確認されない場合に用いられる。
29 25cmの高さの段差にスロープを設置する。
車椅子の自走を想定した場合のスロープの長さで最も適切なのはどれか。
1.1.0m
2.1.5m
3.2.0m
4.2.5m
5.3.0m
解答5
解説
数値:【建築物移動等円滑化基準】(建築物移動等円滑化誘導基準)
玄関出入口の幅:【80cm】(120cm)
居室などの出入口:【80cm】(90cm)
廊下幅:【120cm】(180cm)※車椅子同士のすれちがいには180cm
スロープ幅:【120cm】(150cm)
スロープ勾配:【1/12以下】(1/12以下、屋外は1/15)
通路の幅:【120cm】(180cm)
出入口の幅:【80cm】(90cm)
かごの奥行:【135cm】(135cm)
かごの幅(一定の建物の場合):【140cm】(160cm)
乗降ロビー:【150cm】(180cm)
(※参考:「バリアフリー法」国土交通省HPより)
(※参考:「主要寸法の基本的な考え方」国土交通省様HPより)
1~4.× 1.0~2.5mより優先されるものが他にある。
5.〇 正しい。3.0mが最も適切である。なぜなら、車椅子自走のスロープは「勾配1/12(約8.3%)以下」を目安とし、段差25cmなら必要長さは 25cm × 12=300cm=3.0m となるため。
余談・・・
勾配1/12「以下」が基準となっているため、基本的に選択肢の中から一番長い距離を選べばいいのでは?と思いました(そういうものでもないのかな?勾配1/12の計算をしてほしい意図は読み取れますが・・・)。
30 半月板損傷の診断に有用なテストはどれか。2つ選べ。
1.Apleyテスト
2.Elyテスト
3.Lachmanテスト
4.McMurrayテスト
5.Patrickテスト
解答1・4
解説
1.〇 正しい。Apleyテストは、半月板損傷や側副靭帯損傷を疑う。
一般的にApleyテスト(アプレーテスト)といっても、アプレー・スクラッチテスト(Apley scratch test)やアプレー圧迫・牽引テストとApleyとつくテストがいくつかある。アプレー・スクラッチテスト(Apley scratch test)は、棘上筋腱の変性性筋炎を疑う。アプレー圧迫テストは半月板損傷、アプレー牽引テストは、側副靭帯損傷を疑う。
2.× Elyテスト(エリーテスト、尻上がり現象)は、大腿直筋の短縮のテストである。短縮していた場合、腹臥位で膝関節を最大屈曲した際に、股関節が屈曲し、殿部が持ち上がる(尻上がり現象)。
3.× Lachmanテスト(ラックマンテスト)は、前十字靭帯損傷の検査である。背臥位で膝関節を20~30度屈曲させて、下腿部近位端を斜め前方へ引き出す。
4.〇 正しい。McMurrayテストは、半月板損傷の診断に有用なテストである。
・McMurrayテスト(マックマリーテスト)の陽性は、半月板損傷を疑う。①背臥位で膝を完全に屈曲させ片手で踵部を保持する。②下腿を外旋させながら膝を伸展させたときに痛みやクリックを感じれば内側半月の損傷、下腿を内旋させながら膝を伸展させたときに生じるならば外側半月の損傷を示唆する。
5.× Patrickテスト(パトリックテスト)は、股関節の炎症や痛みのテストである。背臥位で評価側の足背を反対側の膝蓋骨に載せ、評価側の膝を床へ押さえる。鼠径部に痛みが出れば陽性である。
