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※問題の引用:厚生労働省より
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【PT専門のみ】MMTについての問題「まとめ・解説」
OT問題
45回 午前2
2 Danielsらの徒手筋力テストで抵抗をかけ際、検査者の手の位置で正しいのはどれか。
ただし、矢印は検査者の加える力の方向を示す。
1.肩関節伸展
2.肩関節外転
3.肩関節屈曲
4.肩甲骨挙上
5.肩甲骨内転
解答5
解説
1~3.× 肩関節伸展/肩関節外転/肩関節屈曲の抵抗の位置は、「上腕遠位」である。設問の図は「前腕近位」で行っている。
4.× 肩甲骨挙上の抵抗の位置は、「両肩」で下方に行う。設問の図は、「上腕遠位」で行っている。
5.〇 正しい。肩甲骨内転の抵抗の位置は、「上腕遠位」である。肩関節を90°外転位で外旋させ、肘関節は90°屈曲位で行う。
45回 午前23
23 Danielsらの徒手筋力テストを腹臥位で実施するのはどれか。2つ選べ。
1.体幹伸展段階4(Good)
2.頭部屈曲段階3(Fair)
3.肘関節伸展段階2(Poor)
4.股関節内転段階5(Normal)
5.膝関節屈曲段階1(Trace)
解答1・5
解説
1.〇 正しい。体幹伸展段階4(Good)は、腹臥位で実施する。ちなみに、体幹伸展の測定はすべての段階において腹臥位で行う。
2.× 頭部屈曲段階3(Fair)は、背臥位で実施する。ちなみに、頭部屈曲の測定はすべての段階において背臥位で行う。
3.× 肘関節伸展段階2(Poor)は、座位で実施する。ちなみに、肘関節伸展の段階3~5は腹臥位で行う。
4.× 股関節内転段階5(Normal)は、側臥位で行う。股関節内転は段階3~5までは側臥位で行い、段階0~2では背臥位で行う。
5.〇 正しい。膝関節屈曲段階1(Trace)は、腹臥位で実施する。膝関節屈曲は段階2のみ側臥位で行い、それ以外はすべて腹臥位で行う。
46回 午前22
22 Danielsらの徒手筋力テストについて正しいのはどれか。2つ選べ。
1.検査しようとする筋の筋腹を押さえると、正確な筋力を測定できない。
2.運動の開始位置から最終肢位まで抵抗をかけ続ける方法を抑止テストという。
3.MP関節伸展のはね返り運動でMP関節屈曲ができれば段階1(Trace)である。
4.大腿骨幹部切断者の股関節外転で最大抵抗に抗することができれば段階4(Good)である。
5.関節可動域に制限がある場合、最大抵抗に抗することができれば段階4(Good)である。
解答1・4
解説
1.〇 正しい。検査しようとする筋の筋腹を押さえると、正確な筋力を測定できない。なぜなら、筋の筋腹を押さえると緊張が変化し最大筋力を発揮できないため。
2.× 運動の開始位置から最終肢位まで抵抗をかけ続ける方法を「抑止テスト」ではなく「抵抗自動運動テスト」という。ちなみに、抑止テストとは、最終運動域の状態から抵抗をかけるテストのことである。
3.× MP関節伸展のはね返り運動でMP関節屈曲ができれば段階1(Trace)であるとはいえない。なぜなら、MP関節伸展のはね返り運動は代償動作であるため。はね返り運動とは、反対方向への運動を勢いよく行うことで狙いの運動方向へ関節を動かすことをいう。
4.〇 正しい。大腿骨幹部切断者の股関節外転で最大抵抗に抗することができれば段階4(Good)である。なぜなら、切断されていることで、てこの柄(モーメントアーム)が短く、通常より弱い抵抗を加えることしかできないため。
5.× 関節可動域に制限がある場合、最大抵抗に抗することができれば「段階4(Good)」ではなく「段階5 (Normal)」である。
46回 午後1
1 Danielsらの徒手筋力テストの測定肢位で正しいのはどれか。
1.肩関節屈曲
2.肩関節伸展
3.肩関節水平内転
4.肘関節屈曲(上腕二頭筋)
5.手関節伸展
解答2
解説
1.× 肩関節屈曲は、前腕回内位で行う。設問の図は、前腕回外位である。
2.〇 正しい。肩関節伸展は図のように、腹臥位で両腕を体側に置き、肩関節を内旋した状態で行う。
3.× 肩関節水平内転は、肘関節90°屈曲で行う。設問の図は、肘関節伸展位である。
4.× 肘関節屈曲(上腕二頭筋)は、前腕回外位で行う。設問の図は、前腕回内位である。
5.× 手関節伸展(背屈)は、手指屈曲位で行う。設問の図は、手指伸展位である。
47回 午前23
23 Daniels らの徒手筋力テストの肩関節段階5と段階4との検査において、腹臥位で肘関節近位の上腕背側に抵抗を加えるのはどれか。2つ選べ。
1.水平外転
2.外転
3.外旋
4.屈曲
5.伸展
解答1・5
解説
1.〇 正しい。水平外転は、腹臥位で肘関節近位の上腕背側に抵抗を加える。肩関節90°外転、肘関節90°屈曲の肢位で行う。
2.× 外転は、座位にて肘関節近位の上腕遠位部に抵抗を加える。
3.× 外旋は、腹臥位で手首に抵抗を加える。
4.× 屈曲は、座位にて肘関節近位の上腕遠位部に抵抗を加える。
5.〇 正しい。伸展は、腹臥位で肘関節近位の上腕背側に抵抗を加える。肩関節伸展位・内旋位で行う。
47回 午後2
2 Danielsらの徒手筋力テストで、段階2、1及び0のときに触診する部位で正しいのはどれか。
1.肩甲骨挙上
2.肩関節外旋
3.母指橈側外転
4.股関節外転
5.足関節内がえし
解答2
解説
1.× 肩甲骨挙上は、肩甲挙筋や僧帽筋の上部線維を触診する。そもそも設問の図は、肩甲骨下制と内転の評価であり、僧帽筋下部線維を触診している。
2.〇 正しい。肩関節外旋は、棘下筋や小円筋を触診する。図は腋窩で小円筋を触診している。
3.× 母指橈側外転の主動作筋は長母指外転筋である。触診は前腕骨間膜、橈骨背面から起こり、母指基節骨底外側で停止する短母指伸筋の橈側で長母指外転筋腱を触診する。設問の図は、長母指伸筋を触診している。
4.× 股関節外転の主動作筋は中殿筋である。そのため、触診は背臥位にて中殿筋である。設問の図は、膝関節屈曲筋である大腿二頭筋腱を触診している。
5.× 足関節内がえしの主動作筋は、前脛骨筋や後脛骨筋である。そのため、脛骨上外側面や内果後方にて触診をする。設問の図は、足関節外返しの主動作筋である長・短腓骨筋腱を触診している。
48回 午後1
1 Daniels らの徒手筋力テストの段階5及び4の検査で正しいのはどれか。
ただし、矢印は検査者が抵抗をかける方向を示す。
1.肩関節水平外転
2.手関節伸展
3.MP関節伸展
4.股関節屈曲
5.膝関節屈曲
解答1
解説
1.〇 正しい。肩関節水平外転は、図の通り腹臥位にて肩関節90°外転位で、前腕を肘関節で屈曲して検査台の縁から外に垂らして行う。
2.× 設問の図の手関節伸展は、段階2の肢位である。なぜなら、前腕回内外中問位をとっているため。ちなみに、段階4及び5では前腕完全回内位にて行う。
3.× MP関節伸展は、PIP・DIP関節屈曲位、抵抗は基節骨背面にて実施する。設問の図(MP関節伸展)は、PIP・DIP関節伸展位となっている。
4.× 股関節屈曲は、座位にて膝関節近位で大腿の下端の上に抵抗をかけ、実施する。設問の図(股関節屈曲)は、背臥位となっている。
5.× 膝関節屈曲は、腹臥位にて抵抗は足関節すぐ上の下腿後面、大腿後面にて膝屈筋腱の触診を行いながら実施する。設問の図(膝関節屈曲)の抵抗位置が腓腹筋の筋腹となっている。
49回 午前23
23 Danielsらの徒手筋力テストの肘関節屈曲の段階5の検査において、患者が座位で上肢を体側につけ、前腕中間位で測定することが望ましいとされている筋はどれか。
1.長橈側手根伸筋
2.上腕二頭筋
3.腕橈骨筋
4.円回内筋
5.上腕筋
解答3
解説
1.× 長橈側手根伸筋(手関節背屈)は、前腕回内位で測定する。
2.× 上腕二頭筋(肘関節屈曲)は、前腕回外位で測定する。
3.〇 正しい。腕橈骨筋(肘関節屈曲)は、Danielsらの徒手筋力テストの肘関節屈曲の段階5の検査において、患者が座位で上肢を体側につけ、前腕中間位で測定することが望ましいとされている筋である。
4.× 円回内筋(主に前腕回内)は、前腕回外位で測定する。ちなみに、肘屈曲にも補助的な働きも持つ。
5.× 上腕筋は、前腕回内位で測定する。
49回 午後1
1 Danielsらの徒手筋力テスト(段階5及び4)で、検査者が抵抗を与える位置で正しいのはどれか。
1.肩甲骨挙上
2.肩甲骨内転
3.肩関節屈曲
4.肩関節内旋
5.肩関節外転
解答2
解説
1.× 肩甲骨挙上の段階5,4のテストでは、両肩の上から抵抗を加える。
2.〇 正しい。肩甲骨内転の抵抗は、肩関節の上か肘直上で上腕骨遠位端に加える。
3.× 肩関節屈曲の5,4のテストでは、肘の直上で上腕骨下端の上から抵抗を加える。
4.× 肩関節内旋の段階5,4のテストでは、患者の手首のすぐ上で前腕の掌側に抵抗を加える。
5.× 肩関節外転の5,4のテストでは、肘の直上で上腕骨下端の上から抵抗を加える。
50回 午後2
2 Danielsらの徒手筋力テスト(段階1と0)で、検査者が触診する位置で正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、すべて検査者の右手で触診をしている。
1.僧帽筋下部
2.腕橈骨筋
3.尺側手根屈筋
4.長母指伸筋
5.前脛骨筋
解答3/5
解説
1.× 図は、「僧帽筋下部」ではなく菱形筋の検査である。僧帽筋下部線維は、腹臥位で上肢を約145°外転、母指を上に向けた状態で、肩甲棘根部とT7~12の間で触診する。
2.× 図は、「腕橈骨筋」ではなく上腕二頭筋の検査である。なぜなら、図は回外位で行っているため。前腕回外位では上腕二頭筋、中間位で腕橈骨筋、回内位で上腕筋を検査できる。
3.〇 正しい。図は、尺側手根屈筋の検査である。図同様、尺側手根屈筋は、検査者は手関節を屈曲位で支え、他方の手で手関節掌側面の尺側(第5中手骨基部)を触診する。
4.× 図は、「長母指伸筋」ではなく長母指外転筋の検査である。ちなみに、長母指伸筋は、解剖学的嗅ぎタバコ入れの尺側(長母指伸筋腱と短母指伸筋腱にかこまれた部位)を触診する。
5.〇 正しい。図は、前脛骨筋の検査である。図同様、前脛骨筋は、腫骨上部外側または足関節の前内側部で触診する。
51回 午後1
1 Daniels らの徒手筋力テスト(段階5または段階4)で、棘下筋が主動作筋のテストはどれか。
解答4
解説
1.× 肩関節伸展テストの主動作筋は、三角筋後部・広背筋・大円筋である。
2.× 肩関節外転テストの主動作筋は、三角筋中部および棘上筋である。
3.× 肩甲骨下制と内転テストの主動作筋は、僧帽筋下部線維である。
4.〇 正しい。肩関節外旋テストの主動作筋は、棘下筋および小円筋である。ちなみに、問題の図は、新・徒手筋力検査法原著第8版のもの(抵抗が検査者の指2本)である。第9版では「抵抗が被験者の手掌」とされている。
5.× 肩甲骨内転と下方回旋テストの主動作筋は、菱形筋群である。
52回 午前1
1 Danielsらの徒手筋力テストの段階5及び4の検査で正しいのはどれか。2つ選べ。(※不適切問題:解1つ)
解答 ※採点対象から除外する。
理由 選択肢に誤りがあり、正解が得られないため(解説のように正しいものが1つしかなかったため)。
解説
1.× 肩甲骨挙上の段階5及び4の検査では、両肩の上から抵抗を加えるため不適当である。
2.〇 正しい。肩関節外転の段階5及び4の検査では、肘の直上で上腕骨遠位端の上から抵抗を加える。
3.× 肘関節伸展の段階5及び4の検査では、腹臥位で行う。図は段階1か0のテストである。
4.× 股関節屈曲の段階5及び4の検査では、座位で行う。図は段階1か0のテストである。
5.× 股関節外旋の段階5及び4の検査では、検査者は患者の外方に向けて抵抗を加える。図は抵抗を加える方向が逆(股関節内旋テスト)になっている。
53回 午前3
3 Danielsらの徒手筋カテストの段階5及び4の検査で、検査者の抵抗をかける手の位置で正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、矢印は検査者の加える力の方向を示す。
解答2/4
解説
1.× 肩甲骨内転の段階5及び4の検査の抵抗位置は、肘直上で上腕骨遠位端に上方から抵抗を加える。
2.〇 正しい。肩関節外転の段階5及び4の検査の抵抗位置は、肘の直上で上腕骨下端に上方から抵抗を加える。
3.× 肩関節水平内転の段階5及び4の検査の抵抗位置は、肘のすく近位で上腕部に対し外側の方向に抵抗を加える。
4.〇 正しい。肩関節内旋の段階5及び4の検査の抵抗位置は、被験者の手首のすぐ上で前腕の掌側に抵抗を加える。
5.× 前腕回内の段階5及び4の検査の抵抗位置は、前腕遠位(手首のすぐ近く)の掌側面の橈骨上で、回外方向に抵抗を加える。握手のように手を握る方法(別法)では、被験者の手掌は下向きで検査者は手の握りを介して回内に抵抗を加える。
54回 午後1
1 Daniels らの徒手筋力テスト(段階1及び0)の検査肢位で正しいのはどれか。2つ選べ。
解答2.5
解説
1. × 腹直筋(体幹屈曲) の段階2~0の判定では、膝関節は屈曲位で行う。また、検者の手は、腹直筋を触知できる位置に置く。
2. 〇 正しい。前鋸筋は、座位にて、肩甲骨は、外転と上方回旋位。上肢を90°以上前方への屈曲位で測定する。検者は、被検者の上肢を肘部分で支持し、他方の手で前鋸筋を触知する。
3. × 僧帽筋中部線維の検査は、肩関節は90°外転位、肘関節は90°屈曲位で行う。本問の図は、僧帽筋下部線維の段階2~0のテスト肢位である。
4. × 上腕三頭筋の段階2~0では、座位で、上肢を90°外転・肘関節は約135°屈曲位をとり、上肢全体は床に水平になるようにする。検者は、前腕の下面で上肢を支え、他方の手で肘頭のすぐ近位の後面で触知する。本問の図は、上腕三頭筋の段階5~3のテストである。
5. 〇 正しい。長橈側手根伸筋の段階1、0のテストは、前腕回内位で測定する。検者は、被検者の手関節を伸展位に支え、他方の手
で触知する。
55回 午後1
1 Daniels らの徒手筋力テスト(段階3)を図に示す。
検査肢位で正しいのはどれか。
ただし、関節可動域には異常がないものとする。
解答3
解説
1.× 肩関節水平外転の検査肢位は、腹臥位で前腕を下垂(肩関節を90°外転し、肘関節を90°屈曲位)した状態で測る。設問は、肩関節外旋も伴っている。
2.× 足関節底屈は、立位で検査側の片脚立位をとる。立位で持ち上げ動作が全可動域1回行えれば段階3である。設問は、背臥位で測定している。
3.〇 正しい。肩甲骨内転と下方回旋は設問のように行う。腹臥位で頭を楽な方に向け検査側の肩関節を内旋、内転し、肘を屈曲し、手背を腰にあてる。手背を持ち上げ、全可動域挙上できれば段階3と判断する。検者は肩甲骨の内側縁の下を触診する。
4.× 手関節屈曲は、前腕回外・手関節中間位にする。手指伸展位で手指および母指の力は抜き、抵抗なしで全可動域屈曲できれば段階3と判断する。設問は、手指屈曲位で測定している。
5.× 股関節内旋は、座位で行う。下肢を最大内旋の最終肢位に保持できれば段階3と判断する。設問は、腹臥位で行っている。
56回 午後3
3 Danielsらの徒手筋力テストで、段階2の測定肢位で正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、関節可動域には異常がないものとする。
解答1・5
解説
1.〇 正しい。頸部屈曲の段階2は、設問のように背臥位で検者が胸鎖乳突筋の触診を行う。
2.× 肘関節伸展の段階2の検者の支える場所は、設問のように「前腕と肘」ではなく肘のみを支える。設問は、前腕と肘(肘頭のすぐ近位で上腕三頭筋を触知)しているため、段階0~1の検査肢位である。
3.× 股関節屈曲、外転および膝関節屈曲位での股関節外旋の段階2は、「端坐位」ではなく背臥位で行う。抵抗なしで全範囲行うことができれば、段階2である。
4.× 体幹屈曲の段階2は、設問のように「両膝関節伸展位」ではなく両膝関節屈曲位で行う。設問は、両上肢を前に両膝関節伸展した肢位をとっているため、段階3である。
5.〇 正しい。肩甲骨の内転と下方回旋の段階2は、設問のように座位で行う。患者の手首を握り上肢を支え、肩甲骨の脊椎縁 (内側縁)の下で触診する。
57回 午前1
1 Danielsらの徒手筋力テスト(段階5及び4)で、検査者が抵抗を与える位置が正しいのはどれか。2つ選べ。
1.前腕回内
2.対立運動
3.肘関節屈曲
4.肩関節水平外転
5.肩甲骨内転と下方回旋
解答4・5
解説
1.× 前腕回内の抵抗の位置は、「前腕遠位部(手関節のところ)」である。設問の図の抵抗位置は、手背になっている。
2.× 対立運動の抵抗の位置は、「母指と小指の中手指節関節(MCP関節)」である。設問の図の抵抗位置は、母指と小指のDIP関節(遠位指節骨間関節)になっている。
3.× 肘関節屈曲の抵抗の位置は、「前腕遠位部(手関節のところ)」である。設問の図の抵抗位置は、手掌になっている。
4.〇 正しい。肩関節水平外転の抵抗の位置は、「上腕遠位部(肘のすぐ上で、腕後方にあてがう)」である。
5.〇 正しい。肩甲骨内転と下方回旋の抵抗の位置は、「上腕遠位部(肘の直上で上腕骨に置く)」である。
58回 午後1
1 Danielsらの徒手筋力テスト(段階3)の対象者の体位で正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、矢印は対象者の運動方向を示す。
1.体幹屈曲
2.肩伸展
3.肩甲骨内転と下方回旋
4.手関節伸展
5.股関節屈曲、外転、外旋と膝屈曲
解答1・3
解説
1.〇 正しい。体幹屈曲の段階3は、背臥位(両膝関節伸展位)である。ちなみに、段階5は後頭部で、段階4は胸の前で上肢を組む。段階2は背臥位で両膝関節屈曲位、両手は体側で行う。
2.× 肩伸展の段階3は、腹臥位(肩関節内旋:手掌は上向き)である。設問の図は、肩関節外旋位となっている。
3.〇 正しい。肩甲骨内転と下方回旋の段階3は、腹臥位である。肩関節内旋・内転、肘関節屈曲、手部を背の上に載せて測定する。
4.× 手関節伸展の段階3は、肘屈曲・前腕回内位で検査台に前腕を乗せて測定する。設問の図は、前腕中間位となっている。
5.× 股関節屈曲、外転、外旋と膝屈曲の段階3は、座位である。設問の図のように、背臥位で測定するのは、段階0~2である。
59回 午前3
3 Danielsらの徒手筋力テストの段階5及び4の検査で正しいのはどれか。
ただし、矢印は検査者の加える力の方向を示す。
1.肩甲骨内転と下方回施
2.肘屈曲(上腕筋)
3.前腕回内
4.手関節伸展
5.指の中手指節関節伸展
解答1
解説
1.〇 正しい。肩甲骨内転と下方回施の段階5及び4の検査である。腹臥位にて患者は手を腰に置き、腰から離れるように持ち上げる。抵抗は上腕遠位で外・下方向に加える。
2.× 肘屈曲(上腕筋)の段階5及び4の検査において、前腕回内位で行う。設問の図は、前腕中間位となっているため、肘屈曲(腕橈骨筋)の段階5及び4の検査となっている。ちなみに、前腕回外位で肘屈曲(上腕二頭筋)の検査となる。
3.× 前腕回内の段階5及び4の検査において、抵抗方向は回内に抵抗するように回外方向に加える。設問の図は、前腕回外の検査となっている。
4.× 手関節伸展の段階5及び4の検査において、手指屈曲位で行う。設問の図は手指伸展位となっている。
5.× 指の中手指節関節伸展の段階5及び4の検査において、指の中手指節関節(MCP関節)と指節間関節(IP関節)は力を抜いた屈曲位で検査する。また、抵抗の位置は、MCP関節のすぐ遠位で屈曲する方向へと抵抗を加える。設問の図は指の中手指節(MCP)関節屈曲の検査となっている。
共通問題
55回 午前83
83 Danielsらの徒手筋力テストについて正しいのはどれか。(※不適切問題 採点除外)
1.筋を最大伸張させた肢位で行う。
2.協働筋を個々に分離して評価できる。
3.関節可動域に制限があれば評価できない。
4.抑止テストでは徐々に徒手抵抗を強くする。
5.筋収縮が全く認められない筋の判定は段階1である。
解答 解なし(採点対象から除外する。)
理由:選択肢の表現が不十分で正解を得ることが困難なため。
解説
1.× 筋を最大伸張させた肢位とは限らず、一般に身体部位が可動範囲の最終域にある肢位で保持して計測する。
2.× 協働筋を個々に分離して評価できる検査(肘関節屈曲位:上腕筋、上腕二頭筋、腕橈骨筋)があるが、全てそうだとは言えない。また、MMTは運動動作をテストしているため、その運動動作に関与する複数の筋の筋力の和を評価している。
3.× 関節可動域に制限があっても評価できる。関節可動域に制限がある場合には、患者の可能な可動域を全可動域とし、その範囲で最大徒手抵抗に抵抗できる場合には、その段階は5と判定される。
4.× 抑止テスト(ブレイク・テスト)とは、筋が最も働かなくてはならない可動域の点で、患者にある身体部分を保持してもらい、その保持を「抑止」する方向に検者が徒手抵抗を加えるのに対して、患者が抵抗できる筋の最大強度を評価するという検査である。臨床では、MMTの抵抗は、「患者の関節・筋損傷を最小限にするため、徐々に徒手抵抗を強くするように」と習う方も多いかと思うが、抑止テスト(ブレイク・テスト)の定義は上記のようになっている。ちなみに、徒手抵抗を徐々に強くするのは、抗抵抗自動運動テストと呼ばれる。
5.× 筋収縮が全く認められない筋の判定は、「段階1」ではなく0である。1(Trace)は、筋収縮が目に見える、または触知できるが、関節運動はおこらないことをいう。
類似問題です↓
【PT専門のみ】MMTについての問題「まとめ・解説」