【PT/OT/共通】SIASについての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

MEMO

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目次 非表示

PT専門

53回 午後9

9.脳卒中機能評価法<SIAS>の麻痺側運動機能の評定で2点となるのはどれか。

解答:1

解説

SIASとは?

SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)は、麻痺側運動機能を評価するためのテストであるが、非麻痺側機能の評価を含む。項目は、9種の機能障害に分類される22項目からなる。各項目とも3あるいは5点満点で評価される。

〈運動機能〉
1)上肢近位(knee-mouth test)
座位において患肢の手部を対側膝(大腿)上より挙上し、手部を口まで運ぶ。この際、肩は90°まで外転させる。そして膝上まで戻す。これを3回繰り返す。肩、肘関節に拘縮が存在する場合は可動域内での運動をもって課題可能と判断する。
0:全く動かない。
1: 肩のわずかな動きがあるが手部が乳頭に届かない。
2:肩肘の共同運動があるが手部が口に届かない。
3: 課題可能。中等度のあるいは著明なぎこちなさあり。
4:課題可能。軽度のぎこちなさあり。
5:健側と変わらず、正常。

2)上肢遠位(finger-function test)
手指の分離運動を、母指~小指の順に屈曲、小指~母指の順に伸展することにより行う。
0:全く動かない。
1:
1A:わずかな動きがある。または集団屈曲可能。
1B:集団伸展が可能。
1C:分離運動が一部可能。
2: 全指の分離運動可能なるも屈曲伸展が不十分である。
3: 課題可能(全指の分離運動が十分な屈曲伸展を伴って可能)。中等度のあるいは著明なぎこちなさあり。
4:課題可能。軽度のぎこちなさあり。
5:健側と変わらず、正常。

3)下肢近位(股)(hip-flexion test)
座位にて股関節を90°より最大屈曲させる。3回行う。必要ならば座位保持のための介助をして構わない。
0:全く動かない。
1: 大腿にわずかな動きがあるが足部は床から離れない。
2: 股関節の屈曲運動あり、足部は床より離れるが十分ではない。
3 ~ 5:knee-mouth testの定義と同一。

4)下肢近位(膝)(knee-extension test)
座位にて膝関節を90°屈曲位から十分伸展(-10°程度まで)させる。3回行う。必要ならば座位保持のための介助をして構わない。
0:全く動かない。
1: 下腿にわずかな動きがあるが足部は床から離れない。
2: 膝関節の伸展運動あり、足部は床より離れるが、十分ではない。
3 ~ 5:knee-mouth testの定義と同一。

5)下肢遠位(foot-pat test)
座位または臥位、座位は介助しても可。踵部を床につけたまま、足部の背屈運動を協調しながら背屈・底屈を3回繰り返し、その後なるべく早く背屈を繰り返す。
0:全く動かない。
1:わずかな背屈運動があるが前足部は床から離れない。
2:背屈運動あり、足部は床より離れるが十分ではない。
3 ~ 5:knee-mouth testの定義と同一。

1.〇 正しい。肩肘の共同運動があるが手部が口に届かないのは、2点である。
2.× わずかな動きがある。または集団屈曲可能であれば、1点である。
3.× 2点は、股関節の屈曲運動あり、足部は床より離れるが十分ではない。絵を見ると十分に床から離れてるため、3点以上はあると推測できる。
4.× 3と同様である。2点は、膝関節の伸展運動あり、足部は床より離れるが、十分ではない。絵を見ると十分に床から離れてるため、3点以上はあると推測できる。
5.× 3,4と同様である。2点は、背屈運動あり、足部は床より離れるが十分ではない。絵を見ると十分に床から離れてるため、3点以上はあると推測できる。

 

補足記事です。参考にどうぞ。

SIASとは?評価方法や評価項目は?【分かりやすく解説します】

 

 

 

 

55回 午前6

6 脳卒中機能評価法〈SIAS〉の麻痺側運動機能テストの様子を図に示す。
 関節拘縮がない場合、3つのテストの合計点はどれか。

1.5点
2.6点
3.7点
4.8点
5.9点

解答
解説

本症例のポイント

 本症例は、関節拘縮がないことを前提としている。つまり、関節拘縮がない場合(正常)であれば、アクティブ(自動運動)での各関節の最終可動域と読み取れるかがポイントとなる。

①膝・口テスト:「肩のわずかな動きがあるが手部が乳頭に届いていない」1点
②股屈曲テスト:「股関節の屈曲運動あり、足部は床より離れるが十分ではない」2点
③膝伸展テスト:「膝関節の伸展運動あり、足部は床より離れるが、十分ではない」2点

 SIASは、9種の機能障害に分類される22項目からなり、各項目とも3あるいは5点満点で評価される。麻痺側運動機能項目として使用される。

1)上肢近位(knee-mouth test)
座位において患肢の手部を対側膝(大腿)上より挙上し、手部を口まで運ぶ。この際、肩は90°まで外転させる。そして膝上まで戻す。これを3回繰り返す。肩、肘関節に拘縮が存在する場合は可動域内での運動をもって課題可能と判断する。
図を見ると「肩のわずかな動きがあるが手部が乳頭に届いていない」ため1点である。

2)下肢近位(股)(hip-flexion test)
座位にて股関節を90°より最大屈曲させる。3回行う。必要ならば座位保持のための介助をして構わない。
図を見ると、「股関節の屈曲運動あり、足部は床より離れるが十分ではない」ため、2点である。

3)下肢近位(膝)(knee-extension test)
座位にて膝関節を90°屈曲位から十分伸展(-10°程度まで)させる。3回行う。必要ならば座位保持のための介助をして構わない。
図を見ると、「膝関節の伸展運動あり、足部は床より離れるが、十分ではない」ため、2点である。

よって、選択肢1.5点が正しい。

 

SIASについて詳しいことはこちら↓↓

SIASとは?評価方法や評価項目は?【分かりやすく解説します】

 

 

 

 

57回 午後32

32 SIASに含まれるのはどれか。

1.意識レベル
2.痛覚
3.非麻痺側筋力
4.病的反射
5.麻痺側筋力

解答

解説

SIASとは?

SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)は、脳卒中の機能障害を定量化するための評価である。運動機能だけでなく感覚障害、高次脳機能障害まで幅広く評価する事ができる。項目は、9種の機能障害に分類される22項目からなる。各項目とも3あるいは5点満点で評価される。

1.5.× 意識レベル/麻痺側筋力は、SIASに含まない。
2.× 痛覚は、SIASに含まない。感覚の項目として、①上肢触覚、②下肢触覚、③上肢位置覚、④下肢位置覚が含まれる。また、痛覚ではないが疼痛も評価項目として含まれる。
3.〇 正しい。非麻痺側筋力は、SIASに含まれる。①握力、②健側大腿四頭筋力を測定する。
4.× 病的反射は、SIASに含まない。筋緊張の項目として、①上肢筋緊張、②下肢筋緊張、③上肢腱反射、④下肢反射が含まれる。

 

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SIASとは?評価方法や評価項目は?【分かりやすく解説します】

 

 

59回 午前33

33 SIASに含まれるのはどれか。

1.意識障害
2.異常知覚
3.嚥下機能
4.測定障害
5.視空間認知

解答

解説

SIASとは?

SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)は、脳卒中の機能障害を定量化するための評価である。運動機能だけでなく感覚障害、高次脳機能障害まで幅広く評価する事ができる。項目は、9種の機能障害に分類される22項目からなる。各項目とも3あるいは5点満点で評価される。

1~4.× 意識障害/異常知覚/嚥下機能/測定障害はSIASに含まれない
※解説を省略しますが、ほかの問題でも解説してもらいたいものあったらお気軽にコメントください。

5.〇 正しい。視空間認知は、SIASに含まれる。SIASの高次脳機能障害として、①視空間認知、②言語を評価する。①視空間認知は、50cmのテープを眼前約50cmに提示し、中央を健側指で示させる。2回行い、中央よりのずれの大きい値を採用する。
0:15cm以上。
1:5cm以上。
2:3cm以上。
3:3cm未満。

参考にどうぞ↓

SIASとは?評価方法や評価項目は?【分かりやすく解説します】

 

 

 

OT専門

57回 午後22

27 SIASで使用する検査器具はどれか。2つ選べ。

1.音叉
2.握力計
3.打腱器
4.秒針付き時計
5.30cmメジャー

解答2・3

解説

脳卒中機能評価法<SIAS>は、脳卒中の多様な症状を、運動機能障害だけでなく、言語機能、感覚機能など非麻痺側機能を含めて総合的に評価する方法である。

1.4~5.× 音叉/秒針付き時計/30cmメジャーは、SIASで使用しない
2.〇 正しい。握力計はSIASで使用する。〈健側機能〉の握力の項目の際に、握力計を使用する。座位で握力計の握り幅を約5cmにして計測する。健側の具体的kg数を記載すること。参考として、0:握力0kg、1:握力10kg以下、2:握力10~20kg、3:握力25kg以上となる。
3.〇 正しい。打腱器はSIASで使用する。上肢腱反射、下肢腱反射の項目の際に、 打腱器を使用する。上腕二頭筋反射、上腕三頭筋反射、膝蓋腱反射、アキレス腱反射を実施する。

補足記事です。参考にどうぞ↓

SIASとは?評価方法や評価項目は?【分かりやすく解説します】

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