確かに、熱中症にかかる77%が65歳以上というデータがあります。
(※厚生労働省大臣官房統計情報部調べ)
でも、このデータは病院にかかった人数なんですよね。
若い人は、少し休んで家に帰っちゃう人が多いんじゃないでしょうか?
なので、あまりこのデータは高齢者になりやすいとは言いにくいのです。
むしろ私は、軽度の熱中症は、部活へ出たり、外で活動する機会が多い若い人の方が、多いんじゃないかと思っています。
案外、身近な病気なんですよ。
この記事は、意外と知らない熱中症の基礎知識について書いていきたいと思います。
目次
そもそも熱中症とは?
熱中症は、高温多湿な環境に、私たちの身体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称です。
以下、簡単ではありますが、症状の例を上げておきたいと思います。
ここで大切なのは、全部当てはまらないと熱中症というわけではありません。
どれか1つでも該当していたら、どこかで休むように心がけましょう。
症状①:めまいや立ちくらみ。
症状②:筋肉のけいれん、こむら返り。
症状③:だるさ、吐き気、頭痛。
症状④:汗が異常に出るもしくは出ない。
症状⑤:体温が高く、皮膚を触るととても熱い。
症状⑥:自分で上手に水分補給ができない。
重度の熱中症になると、実際に嘔吐してしまったり、意識消失してしまいます。
軽度の時に対応するのが望ましいです。
熱中症を予防するには?
実は、梅雨の合間に突然気温が上がったなど、身体が暑さになれていない時期にかかりやすい病気でもあります。
熱中症を予防するには、次のようなことに気をつけましょう。
暑さ・湿度に気を付けて、できるだけ避ける。
外出時のタイミングを考えましょう。
早朝や夕方の涼しくなるタイミングに外に出るようにしましょう。
どうしても日中外出しなくてはいけない用事があれば、なるべく日陰を歩く、帽子や日傘を使うなどしましょうね。
家の中でも、ブラインドやすだれで直射日光を遮る、扇風機やエアコンで室温・湿度を調整するなど注意しましょう。
室内でも43%熱中症にかかっています。
服装を工夫
ファッションなんか気にせず、吸収性や通気性の高い服を選びましょう。
理想は、熱がこもらず、外からの熱の吸収を抑え、体内の熱をスムーズに逃がす服装です。
襟ぐりや袖口があいたデザインがおすすめです。
「冷却グッズを身につける」のもいいアイデアですね。
首元には、太い血管が通っているので、そこを冷やすと効率的に体温を下げられますよ。
こまめな水分補給
ただし、コーヒーなどカフェインが多く含まれている飲み物、アルコール類は利尿作用があるので適しません。
ちなみに、スポーツ飲料は水分とミネラルを同時に補給できますが、糖分が多いのが欠点です。
飲み過ぎには注意が必要です。
ミネラルを補給するには、麦茶などのほうがいいでしょう。
暑さに備えた体作り
夏バテでご飯がなかなか食べれませんよね。。。
量は少なくてもバランスのよい食事を心がけましょう。
また、しっかりとした睡眠をとり、丈夫な体をつくりましょう。
つねに、体調管理を気にかけておくクセを付けて、熱中症にかからない意識でいましょう。
残念なことに、毎年、熱中症による死亡事故が起きています。
『若いから大丈夫』『室内だから大丈夫』と言いたいところですが、最近の暑さは異常です。。。
自分も含めて油断せずに、周囲の人も、注意して予防や対策を心がけていきたいものですね。
熱中症にかかった時の対応
残念ながら、毎年熱中症による死亡者が出ています。
甘く見て病院に行かないと最悪、死んでしまうこともあるのです。
大川
「具体的な治療の必要性」の観点から、Ⅰ度~Ⅲ度まであり、Ⅰ度が最も軽いです。
この症状が出なきゃ救急車を呼んではいけないということではなく、目安としてご利用ください。
特に、「意識がない」などの脳症状の疑いがある場合は、全てⅢ度で救急車を呼ぶこと重要です。
今すぐ救急車を呼ぶ場合(Ⅲ度)
『意識がない』
『呼びかけに対し返事がおかしい』
『体がけいれんしている』
など、「これやばくね?」と周りの人が1人でも思ったら、救急車を呼びましょう。
熱中症になっている本人に「救急車を呼ぶけどいい?」と了承を確認してもいいですが・・・。
ここまで重度の熱中症の場合、了承を得られないほど、もうろうとしています。
大川
でこちゃん
特に高齢者の場合、最悪の場合、誤嚥してしまいます。
・救急車が来るまで、日陰で体を冷やしましょう。
そのとき、濡れタオルで太い血管が通っている場所を冷やします(首・脇・鼠径部)
救急車を呼ぶときのアドバイス
救急車を呼ぶなんてそんな非日常的なこと、呼ぶのもドキドキですよね。
なるべく早めに「住所」を伝えましょう。
私は、電話したら先に住所を言ってしまいます。
なぜかというと、119番通報は一日3000件近くあります。
先に住所伝えることで、緊急性が伝わりますし、救急車が向かっている間にも症状や氏名、年齢が言えるからです。
病院に連れていく場合(Ⅱ度)
『頭痛がする』
『吐き気・嘔吐』
『体がだるい』
これ以上、悪化させないことが重要です。
周りの人に手伝ってもらい、まず涼しい場所に避難しましょう。
その後は、熱中症の対策をお願いします。
衣服をゆるめ、体を冷やします。
水分・塩分を補給します。
足を高くして休むと血流の流れの循環もよくなり回復が早くなります。
意識がしっかりしていれば、救急車を呼ぶ必要はありません。
しかし、油断せずに自家用車で病院へ行きましょう!
自宅安静の場合(Ⅰ度)
『めまい、たちくらみ』
『筋肉のこむら返りがする』
『汗のかき方が異常』
などの症状で、1人で歩ける状態であれば、まず涼しい場所に避難しましょう。
あとは一般的な熱中症の対策をお願いします。
衣服をゆるめ、体を冷やします。
水分・塩分を補給します。
足を高くして休むと血流の流れの循環もよくなり回復が早くなります。
もし仮に、さらに症状が悪化した場合は、病院へ行きましょう。
まとめ
ついつい、農業をやっている高齢者、遊びに夢中のお子さんや部活をしている中高生は休むこと・水分摂取をおろそかにしがちです。
友達や家族、ご近所同士で、「水分とってる?」、「少し休憩しよう」など、声をかけ合いましょう。
そして熱中症の重症度に応じて、臨機応変に対応していきたいですね。