リハビリ特化型通所サービス 明日へ【施設案内】

理学療法士国家試験 筋収縮様式問題4選「まとめ・解説」

※問題の引用:厚生労働省HPより、作業療法士国家試験の問題および正答について
※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

 

第45回 午前47問

筋力増強で誤っているのはどれか。

1.筋力増強には意欲が影響する。
2.筋肥大は赤筋線維で生じやすい。
3.増強法には過負荷の原則が適用される。
4.等速運動では角速度の遅い方が増強効果は大きい。
5.初期の筋力増強は運動単位の発射頻度の増加による。

解答 2
解説
1.〇 筋力増強には意欲が影響する。筋力増強には精神状態が影響することが知られており,「火事場の馬鹿力」などもよい例である。
2.× 筋肥大は、赤筋線維より白筋線維で生じやすい。
3.〇 増強法には過負荷の原則が適用される。筋力増強の基本条件としては過負荷の原則が適用され、①運動の強度、 ②持続時間、③頻度、④期間がある。筋力増強のために、通常よりも強い負荷を必要とする。そのため、過負荷の原則が適用される。
4.〇 等速運動では角速度の遅い方が増強効果は大きい。角速度は物体や質点の回転の速さを表す量であり、角度/時間で定義される。等速運動において角速度が遅いというのは、よりゆっくりと運動するということである。スロートレーニングでは筋肥大や筋力の増強効果は大きいといわれている。
5.〇 初期の筋力増強は運動単位の発射頻度の増加による。筋力増強訓練の初期では、筋肥大よりも①活動する運動単位の増加、②複数運動単位の活動の同期化、③運動単位の発射頻度の増加などの「筋活動の質の向上」がみられる。

 

 

 

第42回 97問

筋力増強で正しいのはどれか.

1.遠心性収縮は等尺性収縮より大きな負荷をかけられる.
2.等速性運動は徒手による筋力増強に適している.
3.訓練による筋肥大は筋力増大に先行して現れる
4.等張性収縮時は等尺性収縮時より血圧が上昇しやすい.
5.同負荷ならば上肢に比べ下肢訓練時に血圧が上昇しやすい.

解答1
解説
筋の収縮形態としては、ⓛ等尺性収縮、②求心性収縮、③遠心性収縮、④等速性収縮がある。
1.〇 遠心性収縮は等尺性収縮より大きな負荷をかけられる。しかし、遠心性収縮は筋の損傷も大きい。
2.× 等速性運動とは、関節の運動速度が一定に保たれており可動域全般にわたり、負荷が可能であるものである。等速性運動を行うには、サイベックスなどの特殊な機器を必要とする。
3.× 訓練による筋肥大は筋力増大ではなく、神経因子が先行して現れる。筋力増強因子は、神経因子と筋性因子がある。筋力増強訓練初期の筋力増強は、神経因子の変化によっておこる。つまりこれまで、筋運動に参加していなかった運動単位が動員し、またその発射頻度が増加するために、筋力が増大する。近世の因子である筋肥大は訓練を続けて3~5週以降に起こる。
4.× 等尺性収縮時の方が、等張性収縮より、血圧が上昇しやすい。等尺性収縮は、毛細血管圧迫による血流遮断が起こり、血圧が上昇しやすい。
5.× 同負荷ならば下肢より、上肢のほうが訓練時に血圧が上昇しやすい。腹筋運動や上肢の運動など、体幹に力が入る運動では血圧が上昇しやすい。

 

 

 

第46回 午前24問

日常の動作では生じにくい筋収縮はどれか。

1.同時収縮
2.静止性収縮
3.求心性収縮
4.遠心性収縮
5,等速性収縮

解答5
解説
選択肢1の同時収縮は、他の筋収縮の分類とは異なる.
1.〇 同時収縮は、ある筋とそれに対する拮抗筋が同時に収縮している状態であり、姿勢保持などの時に生じる。
2.〇 静止性収縮は、筋が収縮しているにも関わらず筋の全長に変化のない状態である。負荷に対して静止姿勢を保つ時などに生じる。等尺性収縮ともいう。
3.〇 求心性収縮は、筋が収縮して、筋全長の短縮が起こった状態である。
4.〇 遠心性収縮は、筋が収縮しているにも関わらず筋の全長が伸びる状態である。
5,× 等速性収縮は、速度が一定の状態で筋が収縮するということであり、理論的には成立しうるが日常の動作ではみられることはない。

筋収縮の分類にて、上記の静止性(等尺性)、求心性、遠心性、等速性の他に、等張性収縮がある。等張性収縮は、筋の収縮力(張力)が変化しないままに、筋長が変化する状態である・おもりなどをつけての筋力トレーニングに応用させている。

 

 

 

第53回 午前69問目

等張性運動について正しいのはどれか。

1.角速度は一定である。
2.等尺性運動に比べ血圧が上昇しやすい。
3.等尺性運動に比べ収縮時の筋血流が増加しやすい。
4.等尺性運動に比べ心拍数が増加しやすい。
5.負荷に抗して姿勢を維持するときに起こる。

解答:3
解説
1.×:角速度は一定であるのは、等速性収縮である。
2.×:等尺性収縮は、等尺性運動は屈曲伸展などの関節運動を伴わない運動である。等尺性収縮の方が、毛細血管圧迫による血流遮断が起こり血圧の上昇がしやすいのが特徴。
3.〇:正しい。等張性収縮は、筋の収縮・弛緩の反復によるポンプ効果で、血液循環が良くなる。よって、等尺性運動に比べ、等張性運動の収縮時の筋血流が増加しやすい。
4.×:選択肢2.でも前述したとおり、等尺性収縮は、毛細血管圧迫による血流遮断が起こり血圧の上昇がしやすいのが特徴である。血液反射機能によって、血圧が上昇すると心拍数は反射により下がる特徴がある。よって、等張性収縮の特徴は、等尺性収縮よりも血圧が上昇し、心拍数は下げる働きがある。※血液反射機能・・・圧受容器は、頚動脈洞と大動脈弓に存在し、血圧の変動を感知している。血圧が上昇すると、圧受容器が反応し、反射的に、心拍数が下がり、心筋の収縮力が低下し、結果的に、動脈が拡張し血圧が下がって正常値に復帰する。
5.×:負荷の抗して静止姿勢を保つときは、静止性収縮(持続性収縮)である。

まとめ

筋収縮の様態

求心性収縮
筋は負荷に打ち勝つだけの張力を発生して, 筋の短縮が起こる。骨格はてこ・関節は支点として働く。

遠心性収縮
加えられた負荷が筋張力よりも大きければ、筋は収縮しても伸びる。これは最大張力の場合だけでなく、種々の筋張力レベルで起こる。日常の運動動作は、重力方向との関係で身体の種々の部分で遠心性収縮が起きている。遠心性収縮は、筋力増強効果が大きいとされるが、筋の損傷も大きい。筋力増強効果は、遠心性→等尺性→求心性の順に大きい。

静止性収縮(持続性収縮)
筋が収縮しても筋の全長に変化のない状態である。拮抗筋間で同一の張力を発生したとき、負荷に抗して静止姿勢を保つときなどに起こる。

等尺性収縮
静止性収縮と同じである。等尺性収縮は筋の全長に変化のない状態における最大収縮を意味することもある、静止性収縮の方が広い意味をもつ。

等張性収縮
筋張力が変化せずに収縮する状態で、筋自身は収縮あるいは伸長のいずれの状態でも起こりうる。求心性収縮と混同されやすいが、求心性収縮では短縮時に張力が変化することもある。等張性運動は心肺機能の維持・改善に適する筋の収縮・弛緩の反復によるポンプ効果で、血液循環がよくなる。

相動性収縮
速い動きを伴う収縮である。求心性収縮に多いが、遠心性収縮がないわけではない。等張性収縮と同じ意味に用いることもある。

等速性収縮
骨格筋による随意運動では、一般に動作に加速度が生じ、運動速度が一定になることはない。角速度を一定に保つことができる装置を使用すれば可能だが、日常の動作では生じにくい。関節の運動速度が一定に保たれており、可動域全般にわたり負荷が可能である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)