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ダイエットの第一歩!!メタボの基礎知識~あなたはメタボ?~

 「メタボ」って、日常生活でもよく使いますよね。肥満体形の方に、使っている場面がありますが・・・。その使い方、正しいのでしょうか?「メタボ」とは「メタボリックシンドローム」の略なのですが、急速に広まった反面、 言葉のみが一人歩きしてしまっている印象です。今回は、メタボについての基礎知識を分かりやすく説明します。

メタボリックシンドロームの歴史

 「メタボリックシンドローム」の誕生の歴史

 ①肥満、②脂質代謝異常、③耐糖能異常、④高血圧など、動脈硬化の危険因子が集積する患者は、たとえそれぞれが軽度でも、危険因子の数が増えるごとに、動脈硬化性疾患を発症する確率が上昇していく。といった研究が1990年代に発表されました。

 

 このような①~④の病態に対し、臨床検査上の代謝異常に注目した概念として「シンドローム エックス(症候群X)上半身肥満や糖尿病、高脂血症などの代謝性疾患の存在を重視した「デッドリー カルテット(死の四重奏)より病態生理を重視した「内臓脂肪症候群」、「インスリン抵抗性症候群など、それぞれの観点から研究がなされてきました。

 

 1998年にWHO(世界保健機関)が、これらを総括した①~④の病態を『メタボリックシンドローム』という名称で呼び、その診断基準を発表しました。それを省略して「メタボ」となり、世に広まりました。

 

 つまり、「①肥満(BMI≧25)」「②高脂血症」「③高血糖」「④高血圧」の病態状態を加味して、メタボリックシンドロームと診断されるのです。

こんなデータも・・・

 (①肥満、②脂質代謝異常、③耐糖能異常、④高血圧)の病態の数が、危険因子の1つ1つが軽度であっても、重複する度合いに応じて発症率は急激に上昇していきます。0個の人と比較とすると、
1個だったら約5倍
2個だったら約10倍
3~4個だったら約30倍に上昇します。
恐ろしいですよね・・・・。

メタボリックシンドロームの診断基準値

 次に、日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準を書いていきます。外国と診断基準が違うのです。糖尿病にかかる人も日本人の方が多いんですよ。意外と知られていない豆知識はこちら↓

理学療法士監修:糖尿病の基本・治療の流れ・運動・食事(日本人はかかりやすい人種!)

 

 話を戻しまして、メタボリックシンドロームの診断基準です。

診断基準

①必須条件:「腹部肥満

 他に、「血圧高値」「血糖高値」「脂質異常症(高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症)」の3つのうち、2つ以上あることが条件となっています。

 そうなのです。先ほどのメタボリックシンドロームの診断基準だと肥満体形っていうだけじゃ、「メタボ」とは呼べないのです。肥満+他の項目(3つのうち2つ)に当てはまらないといけません。次に、細かいメタボリックシンドロームの診断基準値を示しました。これは、健康診断時の検査結果をよく見てみると、書いてあることが多いので要チェックです。

 

日本人のメタボリツクシンドローム診断基準値

腹部肥満:ウエスト周径 男性≧85㎝ 女性≧90㎝
(ウエス卜周囲径は、立位、軽呼気時、お臍レベルで測定する。)

 

①血圧高値 収縮期血圧≧130mmHgかつ/また拡張期血圧≧85mmHg

②血糖高値 空腹時血糖≧110mg/dL

③脂質異常症
脂質トリグリセリド150mg/dL
かつ/または
脂質HDLコレステロール<40mg/dL

※2005年に日本内科学会をはじめとする8学会から,メタボリックシンドロームの診断基準が発表されたものを採用しています。

 メタボリックシンドロームにおける血圧や血糖の基準値は、高血圧や糖尿病の単独の診断基準よりも厳しく設定されています。これは、個々の危険因子は軽度でも重なると、加速度的に動脈硬化の危険性が高まるからです。軽いうちから治療する必要があるのです。

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  太っていること自体が悪いのではなく、あくまで内臓脂肪の蓄積が問題なのです。例えば、ガンの診断の目的は、その人が「病気なのか健常なのか」を判別することです。しかし、メタボリックシンドローム診断の目的は、これとは異なります。メタボリックシンドロームの診断は、病気なのか健常なのかの判別ではなく、「動脈硬化という異常を予防すること」に意義があるのです。予防のための診断名なんてのも珍しいですね。病気になる前から、しっかり予防していきましょう。

まとめ

  • 「①肥満(BMI≧25)」、「②高脂血症」、「③高血糖」、「④高血圧」の病態状態を加味して、メタボと診断される。
  • メタボだからと言って、今すぐ危険なわけではない。
  • メタボは、冠動脈疾患の発症率が高くなる。

 

いかがだったでしょうか。今回は、意外と説明できない「メタボ」について、メタボリックシンドロームの基準まで踏み込んで説明してみました。診断基準のうち「ウエストサイズ」のみが取り上げられがちですが、これだけではないことは理解いただけたでしょうか?
 ただ・・・注意してほしいことがあります。男性のウエストサイズを例に挙げると、86cmなら異常、84cmなら健康などと区別することはありません。ウエストサイズが85cm以上でも以下でも、内臓脂肪蓄積が関与する高血圧、高血糖、高トリグリセリド血症などを考慮して、主治医の先生が判断していただけます。しっかり健康に注意して生活していきたいですね。