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ケトン体の研究結果・ダイエット・糖尿病・ガンの治療に!?(誤解を解こう!)

ケトン体のイメージと反対の研究結果

大川

ケトン体」ってどんなイメージがありますか?

ケトン体は悪いもの」だよね?
ケトアシドーシスという危険な状態を引き起こす毒という認識なんだけど・・・。

でこちゃん

大川

私も最初はそういうイメージでした。
ケトアシドーシスになると、痙攣したり、意識を失ったり、最悪亡くなることだって・・・・。
ですが、最近になりその常識は覆されています。
詳しく知りたいな!!

でこちゃん

大川

そんな誤解を解いていきたいと思います。
最近は、ケトン体の研究が進み、明らかになっていることも多いです。

注意
※研究段階であるため、そういった意見もあるという程度に留めておいてください。
大丈夫だとは思いますが、自己判断で治療方針を変更するのではなく、しっかり医者と話し合って治療方針を決めてくださいね。

ケトン体の研究

ここ近年、ケトン体への認識は一気に変わりました。
2016年4月、厚労省は、重症てんかんの治療食として、「ケトン食」を保健適応食として認めました。
こうして初めて、「ケトン体」が人体に有益なものであることが正式に認められました。
同年8月には、日本の国立精神・神経医療研究センターの共同研究グループが「中鎖脂肪酸油を含むケトン食の摂取により、認知症でない高齢者の認知機能が向上する」ことを明らかにしました。

これは、当時、世界初の発表だそうです。

MEMO
さらに、同年9月、「胎盤、胎児、新生児のケトン体が高値であること」を論文発表されました。
※これまで、「胎児、新生児はブドウ体で生きている」と言われてました。
ところが、妊娠6週であっても胎児のいる環境には、大量の「ケトン体が存在していました。
ケトン体が基準値の30倍も存在することがわかり、「胎児、新生児はケトン体で生きている」可能性が示されたのです。

糖尿病分野でも、ケトン体は注目されてきています。
2015年11月、事実上で糖質制限するの薬による研究では、「糖尿病の全死亡、心血管死を大きく減らし、腎症の進行を予防する」という驚くべき結果が出ました。
血糖値を下げる薬剤はたくさんありますが、研究で使用した「SGLT2阻害薬」は唯一、血糖値を下げると同時にケトン体の値を上昇させます。
そのために、この驚くべき効果は、ケトン体によるものではないかと言われています。

今までの糖尿病薬で、これほど大きな効果をもたらした薬剤はありませんでした。
そのため、この試験結果は、糖尿病に関わる人々の間で、新しい風を吹き込みました。

 

まとめ~ケトン体の研究~

  • 認知症の予防につながる。
  • 胎児、新生児はケトン体で生きている」可能性が示された。
  • 糖尿病の全死亡、心血管死を大きく減らし、腎症の進行を予防する。
なるほど!
研究結果からでもケトン体は悪ではないことが言われつつあるのだな。

でこちゃん

大川

その通りです。
こうした研究結果により、ケトン体が人体の大切なエネルギーであるだけでなく、脳や神経の保護作用や、抗炎症作用などたくさんの素晴らしい能力を持つ物質であることが次第に明らかになってきているのも事実なのです。

食生活改善【糖質代謝からケトン体代謝へ】

エネルギー生成について

我々、人類は約600万年前より誕生したと言われています。
現代にいたるまでの間、度重なる飢餓状態があったはずですよね。
では、どうやって、飢餓状態を乗り切ったのでしょう。
それには、エネルギー生成にヒントがありました。

 

MEMO
人にはエネルギーを生成する機能が2つあります。
ミトコンドリア系」と「解糖系」です。
「ミトコンドリア系」は、持久力があり、ほぼ無尽蔵(体内貯蔵量は約20㎏=約10万8000kcal/50日生き延びられる)
「解糖系」は、ハイパワーで瞬発力に優れています。(体内貯蔵量は約200~300g=約1200kcal/12~13時間ほどで枯渇する)

さらに例えると、ミトコンドリア系は「マラソン選手」、解糖系は「短距離選手」といったところです。
このミトコンドリア系が元気に働くには、「ケトン体」の力が必要不可欠なのです。

つまり、人類は、「ケトン代謝」で度重なる飢餓を乗り越えてきたのです。

 

しかし、1万年前、農耕が始まりたくさんの炭水化物が手に入るようになりました。
便利で即効性があるエネルギー源として、糖質を主体とした食生活へ移っていったのです。
今となっては、技術力が進み、人類の食生活は、糖質過多になりました。
その結果、糖質過多の生活は、人類のケトン代謝を眠らせました。

 

「緩やかな糖質制限」は中途半端!!

糖質制限と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
一般的には、「ダイエットに最適」だとか、「糖尿病の食事療法」などでしょう。
糖尿病の食事療法は、目的に応じて、1日の糖質量を50~60グラム以下にすることを目指します。
糖質制限をすることで、「ケトン体」が上昇します。

 

糖質をうまく減らすことで、効率よくケトン体を生成できます。
例えば、糖質の量を1日30gとか10g以下にすると、ケトン体は2ミリモルにも4ミリモル以上にもなるのです。
(※通常のケトン体値は、血中総ケトン体で0.028~0.12ミリモル前後)

 

ダイエットの「穏やかな糖質制限」の方法は、糖質量を1日130グラム以下にはしないとよく聞きます。
通常の生活の糖質接種は、平均で1日300グラムだそうです。
糖質過多の生活から、糖質を減らすという点では、上記のダイエット方法は意義があることでしょう。
しかし、その狙いが「ケトン体が出ないような糖質制限を目指す」というなら、それは間違いです。

 

注意
「緩やかな糖質制限」は、糖質を減らすという利点があります
しかし、ケトン体の恩恵を受けられないのです。
つまり、緩やかな糖質制限は、「ミトコンドリア系」の良さが半減してしまいます。
もちろん目的によって、糖質制限に程度の差があってもいいでしょう。
私個人的には、ケトン体が出るレベルこそ、理想的なのであると考えています

 

糖質代謝からケトン代謝へ

先ほどにも少し述べましたが、ケトン体は、飢餓の時のエネルギー源ともいえます。
ケトン体のイメージが変わり悪役ではないと感じ始めたと思います。
ケトン代謝は、いつも人体を支える縁の下の力持ちであるのです。

 

これからの糖質制限は、糖質代謝を「ケトン代謝」に少しでも戻すという視点で行ってもらいたいものです。
それはまた、人の代謝の基本に戻るということになのです。

これこそ、この50年間増え続ける主な疾患を根本的に治し減らすということにつながります。
予防医療につながっていくのです。

 

とはいえ、今の「糖質制限を進める」というのは、「昔の人類の食生活に戻る」という意味ではありません。
人類は、農耕を始めたおかげで穀物を手に入れ、人口の大幅な増加に成功しました。
穀物が悪だという認識はいけません!!
大切なことは、穀物や糖質については、その役割を正当に評価しながら、近年のあまりに糖質過多な食生活を見直ください。

最後に、その主役をケトン体が担うことは間違いないと思っています。

 

まとめ~食改善について~

  • 人類は、「ケトン代謝」で度重なる飢餓を乗り越えてきた。
  • 緩やかな糖質制限は、「ケトン体」がうまく出ない。
  • 穀物が悪だという認識はせず、正当に評価する必要がある!!

大川

現代の糖質過多の生活から、少し意識してミトコンドリア系を使ってエネルギー生成をしていきましょう。
それには、ミネラルやビタミンなど栄養学が必須です。
なるほど。勉強することも大切なんだな。

でこちゃん

 

糖尿病とケトン体との関係

ケトアシドーシスという呼び方を変えよう!

ケトン体がケトアシドーシスを起こしていると、一般的にはそのように認知されています。
私が国家試験を受ける際も、そのように勉強した記憶があります。

 

おさらいですが、一般的に、アシドーシスとは、血液の酸性度が高くなりすぎた状態のことです。
症状は、吐き気、疲労感、脱力感、ひどくなると血圧が下がりショック、昏睡、死に至ります。
しかし、待ってください。

 

糖尿病患者に見られる「ケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシス)」とは、まず前提にインスリンがまったくといっていいほど働かない状態にあります。
(インスリンは、血液内の血糖を下げるホルモン=糖を細胞に取り込む)
つまり、血管内で異常な高血糖状態が起こっています。

 

このような状況下で、エネルギー生成するためには、ケトン体を増やすしかありません。
そのすごく増加したケトン体値を見た医者が、「ケトン体の仕業だ」と濡れ衣を着せさせ、「ケトアシドーシス」と名付けたのです。

 

つまり、ケトアシドーシスの原因は「ケトン体」ではなく、「インスリンの機能停止による高血糖」なのです。
ケトン体は、全くの冤罪の可能性が高いのです。

なので、本来はケトアシドーシスから「ケト」の2文字をとって「糖尿病性アシドーシス」と呼ばれるべきだと思っています。


ケトン体が濡れ衣をかけられていたのか。がかわいそうだ。。。

でこちゃん

大川

まったくその通りです。

Ⅲ型糖尿病=認知症!?

ケトン体が、脳の神経細胞の死を抑制するという研究結果もあります。
糖質制限によって、「ブドウ糖代謝」から「ケトン代謝」に変換できれば、認知症を予防できることを示唆しています。
脳の神経細胞のつなぎめ(シナプス)は、情報伝達の役割をし莫大なエネルギーを必要としています。

そのシナプスには、エネルギー生成に必要な「ミトコンドリア」がたくさんあります。

 

そのミトコンドリア系がエネルギー生成できず、うまく情報伝達ができなくなります。
それどころか、エネルギーがないので、神経細胞が飢餓に陥ります。
脳の神経細胞の飢餓状態、これが認知症の初期症状なのです

 

また脳はブドウ糖を優先してエネルギーに使います。
しかし、そのブドウ糖を細胞内に取り込むにはインスリンが必要なのです。
実は、「認知症」では、そのインスリンが効かなくなっていることが研究で分かり始めているのです。
つまり、「インスリンが効かない」=「糖尿病」に似ています

 

そういった理由から、「Ⅲ型糖尿病」=「認知症と言われるようになりつつあります。
さらに、糖尿病や認知症だけでなく、うつ病精神疾患皮膚疾患にもケトン体が効果があるという研究が進んでいます。

 

まとめ~糖尿病とケトン体の関係~

  • ケトアシドーシスの原因は「ケトン体」ではなく、「インスリンの機能停止による高血糖」。
  • 「認知症」では、そのインスリンが効かなくなっていることが研究で分かり始めている
  • 「Ⅲ型糖尿病」=「認知症」と言われるように。

 

注意
ケトン体について、まだまだ事実を知らない人や、未開拓な研究がたくさんあります。
少しでも「ケトン体」といったものを知っていただければと思います。
決して、「糖質が悪い」なんて言っていません。
糖質のメリット・デメリットを十分評価して、食事に気を付けていただければと思います。

みんなで生活習慣病を防ごう!!

 

ケトン体でがんの治療!?

がん細胞とは?(がん細胞も生きている??)

みなさん「がん」について、どんな認識を持っていますか?
細胞の分裂の過程で、交通事故のように悪性の細胞が生まれそれを「がん」という認識でしょうか?
あながちそんな感じの認識で間違っていません。

 

交通事故のように、突然変異を起こした細胞は、多くの場合死にます。
しかし、ある遺伝子に突然変異が起こると、細胞は死ぬことができなくなります。
その結果、止まることなく細胞分裂を繰り返すことになります。
この「死なない細胞」が、がん細胞です。
がん細胞も生きているのです。

 

がん細胞の治療

がんの治療には、外科手術放射線抗がん剤の3大治療があります。
がん細胞には、ミトコンドリアが壊れているものが多いことがわかってきました。

 

人間のエネルギー生成には2種類あります。
解糖系」と「ミトコンドリア系」です。
ミトコンドリアが壊れていると、ケトン体を燃料に使えないのです。
言い換えると、がん細胞はブドウ糖だけが頼りなんです。

 

つまり、糖質を制限すれば、癌を兵糧攻めすることができるんじゃないかって話です。

余談「がん細胞にはビタミンCが効果的??」

ケトン代謝になることに加えて、ビタミンCの点滴もがん治療に有効だと言われています。
ビタミンCはブドウ糖と構造が似ています。
ケトン人間になれば、癌細胞はおなかペコペコ状態です。
そんな中、ビタミンCが入ってくれば、がん細胞は大喜びで食べていきます。
しかし、ビタミンCの強力な酸化作用でがん細胞は壊死してしまうのです。

がん細胞の中では、ミトコンドリアは正常に動かなくなっています。
そのため、ケトン体からエネルギーを作り出せず、ブドウ糖を原料とする解糖系だけに頼っています。
そこで、糖質を制限し、ケトン値を上げて、癌を壊死させます。
従来から行われてきたビタミンC点滴療法に糖質制限を加え、癌治療に旋風が起こりました。

 

また新たな視点が生まれてきています。
ミトコンドリアの異常が、がんの原因なら、ミトコンドリアそのものを元気にしてやればいいんだ。

ということで、ミトコンドリアを健康の状態に戻してやろうという研究も進んでいます。
癌治療の逆転劇が始まってきているのです。

 

まとめ~がんの治療~

  • がん細胞も生きているのです。
  • がん細胞は、ブドウ糖を原料とする解糖系だけに頼っている。
  • ケトン代謝にすればがん細胞は生きられない。

 

「ヒトiPS細胞からがん細胞を殺傷できる強力なキラーT細胞を再生」みたいな華やかなニュースが取り上げられています。
一方で、新たな視点を持った「すでに人に備わっている機能」を十分に利用する、がん治療の大逆転の挑戦も始まっています。
できるだけ早く、がん治療においても、患者が治療を選択でき、完治できるような将来を期待しています。

ケトン体のイメージが変わった気がするよ。

でこちゃん

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