歩行練習には利点があります。
主な3つを紹介していきたいと思います。

注意点(歩行練習をする前に!)

痛みがある人や最近転倒した人、歩行補助具を使用している人は、まずは専門家と一緒に歩行練習を行ってください。
歩行練習も一歩間違えれば、転倒につながるので注意が必要です。
専門家に歩行量・歩行時間・場所は最低限決めてもらうとよいでしょう。
(気になる人はこちら「歩行練習を行う前に準備すること3つ」)

 

歩行量であらゆる病気の予防につながる。

医者に「歩きなさいね」と言われたことはありませんか?

ただ一日どれぐらいの距離やスピードで歩行していいのか、教えてくれる医者は少ないでしょう。

 

こんな研究結果があります。

「運動量と予防対象疾患」
群馬県の65歳以上の高齢者5000人(重度の認知症や寝たきりの人を除く)を対象に、13年間にわたり調査を行った。

4000歩以上でうつ病の予防

5000歩で認知症、心疾患、脳卒中の予防

7000歩でがんや骨粗鬆症の予防

8000歩で高血圧症、糖尿病の予防につながる。      ※(中之条研究より)

歩行で防げる病気は、いわゆる生活習慣病と呼ばれているものが多いですね。
食生活や生活のストレスなども加わって上記の病気にかかるので、一概に運動(歩行)をすれば防げるとは断定できません。
しかし、運動(歩行)は非常に大切なのです。

 

骨が強くなる(骨のリモデリング)

どんなに気を付けていても、転んでしまうことはあります。

 

転倒の発生を完全になくすことは不可能です。
そこでたとえ転んでしまっても、骨折に至らない方法も考えておくことも大切です。
(気になる人はこちら「転倒前から重大な怪我を防ぐ方法3選」)

 

例えば、医療機関で骨密度の検査を受け、必要であれば薬を飲む。
骨を強くする栄養素(カルシウム、ビタミンD、ビタミンK)を意識した食事をとるなどです。

 

さらに、意外にも骨は運動や刺激によって強くなっていきます。
(これを専門用語で「骨のリモデリング」といいます。)

 

骨折したところは以前より強固になると聞いたことはありませんか?
これは迷信や噂ではなく、もう医科学的に認められていることなんです。

 

立って、体重が骨に加わるだけでも、骨は強くなっていきます。

さらに効率的な運動が歩行です。

 

歩行で十分刺激が骨に伝わり、骨が強くなっていきます。

ただし、運動や刺激が不足していると、どんどん骨はスカスカになっていきますので、習慣化することが大切になっていきます。

 

QOL(人生の質)が上がる。

歩行自体は、移動手段の一つにすぎません。
移動手段は「電動自転車」や「セニアカー」、「車いす」でもいいんです。
では、「歩行」が安全にできるとどんな生活が待っているのでしょうか?

 

回復期病院で勤めていた時、こんな患者様に出会いました。
そのかたは、脳卒中を患い、重度の片麻痺が残りました。
正直、歩けるか歩けないか微妙なところでした。
日常生活で、車いすもあり得るような状況でした。

でも、そのかたは「歩行獲得」を決してあきらめないでリハビリを続けました。
なぜ、歩行獲得に執着するのか?
それは、自宅に、毎朝、妻と一緒にコーヒーを飲むカフェスペースがあるとのこと。
そこでコーヒーを淹れる日課を途切れさせたくないと。

また、自宅のトイレは、立ちしょん専用便器があり、「男の勲章のたちしょん」を失いたくないと(笑)
私も男だから非常にその気持ち分かります。

 

最終的には、歩行を獲得し、退院していきました。
歩行は移動手段の一つにすぎませんが、
そのかたが、コーヒー淹れる日課やたちしょんを失っていたらどうなっていたでしょう。

日々の生きがいがなくなり、意欲的な生活とは程遠いものとなっていたに違いありません。
歩行は、QOL(人生の質)に関わる重要な手段でもあります。

 

今、安全に歩けている人でも、歩行練習を続けることで、QOLの維持・向上につながっていくと思っています。

 

まとめ

以上、歩行の利点3つご紹介しました。

 

転倒してからや歩行を失ってから、歩行の大切さに気付く。
そんな人が多い気がします。

そうなる前に、できるだけ防げる病気は防いでいきましょう。

 

上記に歩行練習量の基準を示しましたが、1人1人身体状態(疾患や体重、身長、痛み部位など)は異なります。
その歩行量を鵜呑みにせず、歩行量や時間、練習コースは専門家に相談するといいでしょう。

 

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(こちら「あなたは何%? 歩行チェックリスト」)

(こちら「高齢者の転倒の理由3選)