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※解答の引用:第58回理学療法士国家試験及び第58回作業療法士国家試験の合格発表について(厚生労働省HPより)
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午前問題51~100
問.51~60
51.手の外来筋はどれか。
1.短母指外転筋
2.短小指屈筋
3.短母指屈筋
4.短母指伸筋
5.短掌筋
解答4
解説
手外筋とは、前腕に起始がある筋のことである。つまり、起始が手部にないものを指す。
1.× 短母指外転筋の【起始】舟状骨結節、屈筋支帯の橈側端前面、【停止】種子骨、母指基節骨底、一部は指背腱膜である。ちなみに、【作用】母指外転、屈曲、【神経】正中神経(C8,T1)である。
2.× 短小指屈筋の【起始】有鉤骨、屈筋支帯、【停止】小指基節骨底の掌側面である。ちなみに、【作用】小指屈曲、【神経】尺骨神経:(C7)C8,T1である。
3.× 短母指屈筋の【起始】浅頭:屈筋支帯の橈側部、深頭:大小菱形骨、有頭骨、第2中手骨底、【停止】種子骨、母指基節骨である。ちなみに、【作用】母指基節骨屈曲、【神経】浅頭:正中神経
深頭:尺骨神経(C8,T1)である。
4.〇 正しい。短母指伸筋は、手の外来筋である。短母指伸筋の【起始】橈骨中部背面、前腕骨間膜の背面、【停止】母指基節骨底背外側部、一部は指背腱膜に加わる。ちなみに、【作用】母指の基節骨の伸展、母指の外転、【神経】橈骨神経深枝(C6~C8)である。
5.× 短掌筋の【起始】手掌腱膜の尺側縁、【停止】小指球尺側の皮膚である。ちなみに、【作用】小指球の皮膚を引いて、手掌のくぼみを深める。【神経】尺骨神経
(C8,T1)である。
52.下行神経路はどれか。
1.後脊髄小脳路
2.前脊髄視床路
3.前脊髄小脳路
4.外側脊髄視床路
5.外側皮質脊髄路
解答5
解説
1.× 後脊髄小脳路は、上行神経路である。後脊髄小脳路は、非意識型深部感覚を伝える。脊髄に入り後索をやや上行したのち、あるいは直接に後角の胸髄核に達する。ここでニューロンを代えて、同側の側索の後外側部の表層を後脊髄小脳路として上行し、下小脳脚を経て小脳に至る。(非交叉性)姿勢の調節運動における個々の筋の精密な協調のために必要な情報である。
2.× 前脊髄視床路は、上行神経路である。前脊髄視床路は、粗大な触覚・圧覚を伝える。感覚神経→脊髄後角→(交叉)→脊髄前索→視床→後脚→大脳皮質体性知覚野となる。
3.× 前脊髄小脳路は、上行神経路である。前脊髄小脳路は、下肢の深部感覚を伝える。前脊髄小脳路は、上小脳脚を通って、後脊髄小脳路は下小脳脚を通って小脳に入る。
4.× 外側脊髄視床路は、上行神経路である。外側脊髄視床路は、温痛覚・粗大触圧覚を伝える。感覚神経→脊髄後角→(交叉)→脊髄側索→視床→後脚→大脳皮質体性知覚野となる。
5.〇 正しい。外側皮質脊髄路は、下行神経路である。外側皮質脊髄路(錐体路)は、運動を伝える。大脳皮質→放線冠→内包後脚→中脳の大脳脚→橋縦束→延髄で錐体交叉→脊髄の側索となる。
聴覚:蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→中脳下丘→内側膝状体→上側頭回
視覚:視神経→視交叉→外側膝状体→視放線→視覚野
・外側皮質脊髄路 (錐体路・運動)
大脳皮質—放線冠—内包後脚—中脳の大脳脚—橋縦束―延髄で錐体交叉—脊髄の側索
・前皮質脊髄路(錐体路の一部・運動)
大脳皮質—放線冠—内包後脚—中脳の大脳脚—橋縦束—延髄—交叉せずに脊髄前索を下降(10~25%程度)※重要事項①延髄で交差せずに同側に下降すること、②支配はL2まで。
・前脊髄視床路(粗大な触覚・圧覚)
感覚神経→脊髄後角→(交叉)→脊髄前索→視床→後脚→大脳皮質体性知覚野
・外側脊髄視床路(温痛覚・粗大触圧覚)
感覚神経→脊髄後角→(交叉)→脊髄側索→視床→後脚→大脳皮質体性知覚野
53.閉鎖神経で正しいのはどれか。
1.第1仙髄神経根からの線維を含む。
2.大腿外側の表在覚を支配する。
3.仙骨神経叢から分岐する。
4.坐骨切痕を通る。
5.薄筋を支配する。
解答5
解説
腹部から下肢に分布する脊髄神経は、腰神経叢と仙骨神経叢とを形成する。腰神経叢は、T12~L4の前枝で構成され、その枝は腹部から大腿前面に分布する。一方、仙骨神経叢は、L4~S4前枝から構成され、その枝は腰部~大腿後面と下肢~足部に分布する。
腰神経叢:①腸骨下腹神経、②腸骨鼠経神経、③外側大腿皮神経、④大腿神経、⑤陰部大腿神経、⑥閉鎖神経
仙骨神経叢:①上殿神経、②下殿神経、③坐骨神経、④後大腿皮神経、⑤陰部神経
1.× 閉鎖神経は、第1仙髄神経根からの線維は含まない。なぜなら、閉鎖神経はL2~4であるため。第1仙髄神経根からの線維を含む神経は、上殿神経、坐骨神経、下殿神経などである。
2.× 大腿外側の表在覚を支配するのは、外側大腿皮神経である。ちなみに、外側大腿皮神経痛は、太ももの前や外側にしびれや痛みが起こるが、運動麻痺は起こらないのが特徴である。走行は、上前腸骨棘のすぐ下から、太ももの前と外側の皮膚へ行く。
3.× 閉鎖神経は、仙骨神経叢から「分岐する」のではなく分岐しない。なぜなら、閉鎖神経はL2~4であるため。仙骨神経叢は、①上殿神経、②下殿神経、③坐骨神経、④後大腿皮神経、⑤陰部神経に分岐する。
4.× 坐骨切痕を通るのは、坐骨神経である。梨状筋症候群は、坐骨神経が大坐骨切痕と梨状筋との間で圧迫を受ける絞扼性神経障害である大腿後面のしびれを生じる。
5.〇 正しい。薄筋を支配するのは、閉鎖神経である。閉鎖神経は他にも、恥骨筋、長内転筋、短内転筋、大内転筋、外閉鎖筋を司る。
54.大動脈弓から直接分枝するのはどれか。2つ選べ。
1.腕頭動脈
2.右鎖骨下動脈
3.左鎖骨下動脈
4.右椎骨動脈
5.左椎骨動脈
解答1・3
解説
(※画像引用:岡山第一病院様HPより)
中枢側から順に腕頭動脈、左総頚動脈、左鎖骨下動脈である。
1.〇 正しい。腕頭動脈は、大動脈弓から直接分枝する。ちなみに、腕頭動脈は右総頚動脈、右鎖骨下動脈に分岐する。
2.× 右鎖骨下動脈は、腕頭動脈からの分岐である。
3.〇 正しい。左鎖骨下動脈は、大動脈弓から直接分枝する。ちなみに、左鎖骨下動脈は、腋窩動脈を経て分岐しながら上腕動脈に続く。
4~5.× 右椎骨動脈/左椎骨動脈は、左右の鎖骨下動脈からの分岐である。
55.小網でつながる臓器はどれか。2つ選べ。(※不適切問題:解3つ)
1.胃
2.肝臓
3.十二指腸
4.腎臓
5.膵臓
解答1・2・3(※不適切問題:解3つ)
理由:3つの選択肢が正解であるため、3通りの解答を正解として採点する。
解説
1.〇 正しい。胃/肝臓/十二指腸は、小網でつながる臓器である。小網とは、肝臓の下面を覆う腹膜をいい、胃の凹状表面側、つまり上部(小弯)と十二指腸の始部へと続いている。一方、大網とは、胃の下側から下方へエプロンのように腸の前面に垂れ下がった腹膜である。胃の小弯で前後2葉に分かれて胃の前面と後面を包んだ後、大弯で再び合して再度間膜をつくる。胃の小弯は小網を介して肝臓と結合する。
4.腎臓/膵臓は小網でつながる臓器とはいえない。大網は、大弯から下方に垂れ下がり折れ返って再び上方に向かい横行結腸の表面に付着した後、横行結腸間膜に癒合して後腹壁に達する。小多数の血管が分布し脂肪組織に富む。 腹腔内の液を吸収し、腸と腹壁の間の詰物になるほか、腹腔内の炎症部位などに癒着してその広がりを防ぐ働きがある。
56.肺の構造で正しいのはどれか。
1.左肺には3本の葉気管支がある。
2.1本の葉気管支は6本の区域気管支に分かれる。
3.左肺には12本の区域気管支がある。
4.細気管支は軟骨を欠く。
5.左右の肺には約5000万個の肺胞が存在する。
解答4
解説
(※画像引用:中高津クリニック様HP)
1.× 左肺には、「3本」ではなく2本の葉気管支がある。一方、右肺は3本の葉気管支がある。気管→左右主気管支→肺葉気管支→区域気管支→亜区域気管支の順に分岐を繰り返して、肺の中にある肺胞(肺胞嚢)に到達する。
2.× 1本の葉気管支は、「6本」ではなく、3~5本の区域気管支に分かれる。
3.× 左肺には、「12本」ではなく8本の区域気管支がある。ちなみに、右肺には10本の区域気管支がある。
4.〇 正しい。細気管支は軟骨を欠く。軟骨は気管から亜区域気管支までに存在する。気管支は、気管から分岐した管状の構造で、肺に空気を運ぶ。気管および気管支には多数の扁平な軟骨輪が並んでいるが、後壁は軟骨を欠き、膜性壁と呼ぶ。
5.× 左右の肺には、「約5000万個」ではなく約3億個の肺胞が存在する。広げると肺胞の表面積は約60〜70m2にもなる。
気管は左右の主気管支に分岐する。この部分を気管分岐部と呼ぶ。主気管支は葉気管支を分岐して各葉に分かれ、さらに区域気管支、亜区域気管支と分岐していく。
区域気管支:区域気管支は葉気管支から枝分かれした3次気管支で、肺区域の固有気管支である。
肺区域:左右の肺は肺葉に分かれ、それぞれの肺葉は肺区域から構成される。肺区域は、区域気管支の起始部を頂点とし抹消に広がる不規則な円錐形の領域で、独立した区域気管支と区域動脈を持つ。