リハビリ特化型通所サービス 明日へ【施設案内】

第31回(H30) 介護福祉士国家試験 解説【問題6~10】

 

問題6  「地域共生社会」が目指すものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 育児・介護のダブルケアへの対応
2 すべての住民が支え合い、自分らしく活躍できる地域コミュニティの創出
3 高齢者分野の相談支援体制の強化
4 公的サービスに重点を置いた地域福祉の充実
5 専門職主体の地域包括支援体制の構築

解答

解説

 地域共生社会とは、少子高齢化問題に取り組む 「ニッポン一億総活躍プラン」の方向性の1つとして示されたもので、さまざまな生活課題を抱えながらも住み慣れた地域で自分らしく暮らしていけるよう、地域住民等が支え合い、一人ひとりの暮らしと生きがい、地域を共につくっていくものである。具体的には、複合化する福祉課題に対して、地域住民が他人事を「我が事」に変えていくはたらきかけや、その課題を「丸ごと」受け止める場づくりが求められている。この地域共生社会の内容を理解していることが問題のポイントとなる。

1.× ダブルケアとは、女性の晩婚化・晩産化等を背景に子育てをはじめる時期が遅くなったことから、育児の時期と親の介の時期とが重なり、同時に担っている状態のことである。昨今、大きな社会問題として取り上げられて実態調査なども行われており、さらなる対策が望まれているが、地域共生社会が目指すものではないため適切ではない。
2.〇 地域共生社会では、さまざまな生活課題を抱えながらも住み慣れた地域で自分らしく暮らしていけるよう、地域住民等が共に支え合う地域づくりを目指しているため適切である。
3.× 高齢者など、対象者ごとに分野によって整備された支援では、対応が困難なケースも多くみられている。そのため、地域共生社会では、対象者ごとの分野による支援を超えた包括的相談支援体制の構築が求められているので適切ではない。
4.× 地域共生社会では、公的サービスの「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民と協働して地域課題の解決を試みる地域福祉を備することが求められている。公的サービスに重点を置いているわけではないことから通切ではない。
5.× 地域共生社会では、地域包括支援体制づくりに努めるために、地域住民の地域福祉活動への参加を促進している。多様な主体が参画する環境整備等が行われており、必ずしも専門職が主体ではないため通切ではない。

 

 

 

問題7 特定非営利活動法人(NPO法人)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 社会福祉法に基づいて法人格を取得した法人である。
2 収益を上げることは禁じられている。
3 社会教育の推進を図る活動を行うものが最も多い。
4 認定特定非営利活動法人は、税制上の優遇措置を受けることができる。
5 災害救援は対象外の活動である。

解答

解説

 この問題は、特定非営利活動法人 (特定非営利活動促進法) に関する知識を問う問題であり、過去間の頻出事項を確認しておく。特定非営利活動法人の動向、社会福祉法人等についても併せて確認しておく。

1.× 特定非営利活動法人は、特定非営利活動を行うことを主たる目的とする団体で、特定非営利活動促進法第2条に基づく法人である。社会福祉法第22条に基づいて法人格を取得した団体は、社会福祉法人である。
2.× 特定非営利活動法人は、収益事業を禁じられてはいない。特定非営利活動法人が継続して収益事業を行う場合には、法人税の課税対象になる。なお、同法の収益事業では、一時的に行う事業は該当しない。
3.× 内閣府「平成29年度特定非営利活動法人に関する実態調査報告書」によると、認定を受けていない法人の主な活動のなかでもっとも多い活動分野は「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」(39.7%)となっている。「社会教育の推進を図る活動」は3.3%であった。
4.〇 個人が認定特定非営利活動法人に寄附をすると、所得税の控除を受けることができる。
5.× 特定非営利活動促進法では、災害救援活動を除外していない。特定非宮利活動促進法第2条では、特に宗教的及び政治的中立性を求めている。

 

 

 

 

問題8「育児・介護休業法」 に関する次の記述のうち、 適切なものを1つ選びなさい。

1 契約社員は、育児休業を取得できない。
2 介護休業は、対象家族一人につき連続して取得しなければならない。
3 介護休業は、育児休業よりも先に制度化された。
4 雇用者には、育児休業中の給与支給が義務づけられている。
5 配偶者、父母、子、配偶者の父母は、介護休業の対象家族である。

 (注)「育児・介護休業法」とは、「育児休業、介護体業等育児人は家族介護を行うの福祉に関する法律」のことである。

解答

解説

 育児・介護休業法は、正式名称のとおり、労働者の育児と介護を支援することにより、労働者の職業生活と家庭生活の両立を支援するための法律である。育児・介護休業法は、近年たびたび改正が行われており、選択肢2では2017 (平成 29)年に集行された改正ボイント。そのため、待機児童問題、介護離職の問題等、近年の社会情勢と併せて改正ポイントを理解し、改正後の内容をおさえておく。

1.× 育児休業の対象となる労働者は、「日々雇用される者」を除いた労働者であるため、契約社員は対象となる。なお、育児休業を取得するためには、以下の2つの要件がある。①事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者。②その養育する子が1歳6か月に達する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの) が満了することが明らかでない者。
2.× 2017 (平成29)年1月より、対象家族一人につき、3回を上限として、通算 93日まで、介護休業を分割して取得することが可能となった。
3.× 1992 (平成 4)年4月に育児休業法が施行され、1995 (平成7)年10月に育児・介護休業法として新たに施行された。
4.× 育児・介護休業法には、雇用主に給与支給を義務づける規定はない。育児休業中には、雇用保険法に基づき、育児休業給付が支給される。
5.〇 介護休業の対象家族は、「配偶者、父母、子、配偶者の父母」に加えて、「祖父母、兄弟、孫」も対象である。なお、2017 (平成 29)年1月より、介護休業の対象家族の範囲が拡大されており、「祖父母、兄弟、 孫」については、以前は同居・扶養が要件となっていたが、同居・扶養の要件がなくなった。

 

 

 

 

問題9 Cさん(71歳、女性、要介護1)は、軽度の認知症(dementia)がある。週1回通所介護 (デイサービス)を利用している。娘が離婚して、常勤で就労するようになり、孫を連れてCさん宅へ転入した。孫が保育所に入所できなかったため、Cさんが日中面倒を見ることになった。そのため、楽しみにしていた通所介護(デイサービス)の利用が困難になり困っているという相談が、指定通所介護事業所のD管理者(介護福祉土)にあった。
 D管理者の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.利用が困難ということなので、通所介護計画を変更する。
2.通所介護(デイサービス)の利用日は会社を休むように、娘に言う。
3.担当の介護支援専門員 (ケアマネジャー) に、再調整を依頼する。
4.児童相談所に相談するように、 Cさんに助言する。
5.娘に転職をしてもらうように、 Cさんに助言する。

解答

解説

 1つの家庭で起きた出来事は、事例のように、児童や雇用、 高齢者などの多様な分野にまたがるものもある。そのため、一事業所職員であっても、その家庭を包括的に支える視点が必要。

1.× Cさんは通所介護(デイサービス)の利用を楽しみにしている。Cさんの意向を無視して計画を変更するのは適切ではない。
2.× Cさんの孫の養育にも配慮する必要がある。娘が常動で就労できるのであれば、それを支える必要がある。
3.〇 適切である。担当の介護支援専門員は、母子福祉や児童福祉の専門家と一緒に、Cさん家族を支えるため、計画やサービスを再調整することができる。
4.× 児童相談所の運営指針によると、相談の種類は、養護相談、障害相談、非行相談、育成相談、里親等、その他、と多岐にわたる。場合によっては児童相談所の協力を得る心要もあるが、Cさんは軽度認知症であるため、さらに混乱する可能性がある。また、現時点では、家庭で起きていることを児童相談所のみの対応に任せることは適切ではない。
5.× Cさんや娘の状況や意向を無視した対応であるため適切ではない。

 

 

 

 

問題10 労働者災害補償保険制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 バートやアルバイトは、保険給付の対象である。
2 保険料は、雇用主と労働者がそれぞれ負担する。
3 通勤途上の事故は、保険給付の対象外である。
4 業務上の心理的負荷による精神障害は、保険給付の対象外である。
5 従業員がいない自営業者は、保険給付の対象である。

解答

解説

 労働者災害補償保険制度は、1947 (昭和22)年に労働基準法と同時に施行された法律である。保険給付には、療養(補償)給付、休業(補償)給付、傷病(補償)年金、障害(補償)給付、遺族(補償)給付、葬祭料等、介護(補償)給付、二次健康診断等給付、がある。

1.〇 常用、日雇、バート、アルバイト、派遣等、名称や雇用形態にかかわらず、労働の対象として賃金を受けるすべての者が対象となる。
2.× 業務災害に対する補償の責任は全面的に事業主にあるため、全額雇用主の負担である。雇用主と労働者がそれぞれ負担するのは雇用保険料である。
3.× 労働者が、業務上や通動時の災害・事故により、病気やけが、障害、死亡に至った場合に支給される。
4.× 対象である。精神疾患が関連する労災認定は年々増えている。
5.× 従業員のいない自営業者は対象外である。そのため、特別加入制度の活用という選択肢がある。特別加入することができる者は、①中小事業主およびその家族従事者、②1人親方およびその他の自営業者等、③海外派選者等、④特定作業従事者、である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)