リハビリ特化型通所サービス 明日へ【施設案内】

第31回(H30) 介護福祉士国家試験 解説【問題21~25】

 

問題21 定期巡回・随時対応型訪問介護看護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 このサービスのオベレーターは、サービス提供資任者のことである。
2 利用者の状態の変化に応じて、随時訪問サービスを利用することができる。
3 介護・看護一体型では、訪問看護サービスを利用しても介護報酬は同一である。
4 日常生活上の緊急時の対応は行っていない。
5 要支援者、要介護者のどちらも利用できる。

 

解答

解説

 定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、在宅サービスが増加する一方で、要介護者の在宅での24時間を支えるしくみの不足や医療ニーズの高い利用者への看護と介護の連携不足を背景に2012(平成24)年に創設された。日中・夜間を通じて、介護と看護の連携により、定期巡回訪問随時対応を行うサービスである。人員基準は、管理者、オベレーター(看護師・介護福祉士等1名以上)、計画作成責任者(看護師・介護福祉士等1名以上)、定期巡回(介護職員必要数)、随時訪問(提供時間に応じて1名以上)、訪問看護(保健師、看護師等2.5名以上)である。

1.× サービス提供責任者は定期巡回・随時対応型訪問介護看護ではなく、訪問介護事業所に配置される。訪問介護計画の作成、訪問介護員に対する指導、指示などを行う。定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスのオペレーターは、人員基準において看護師または介護福祉士等1名以上である。
2.〇 正しい。定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、日中・夜間を通じて定期的な訪問や利用者の状態の変化、利用者からの通報に応して随時訪問サービスを提供する。
3.× 日中・夜間を通じて定期巡回訪問と随時対応を介護・看護が一体的に連携しながら提供するサービスであるが、基本報酬は事業所の形態および訪問着護の利用の有無により異なる。ただし、①定期巡回サービス、②随時対応サービス、③看護職員による定期的なアセスメントは、要介護度に応じてすべての利用者に算定される。
4.× 定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、訪問介護と訪問看護が連携し、定期的な巡回や随時通報により利用者の居宅を訪問し、入浴、排泄、食事などの介護、日常生活上の緊急時の対応などを行うものであるため適切ではない。
5.× 要支援者、要介護者のどちらも利用できるわけではない。要介護度1以上で利用できる。2016 (平成28)年現在の定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用者数は、約1万3800人であり、利用者の約50%は要介護3以上の中重度者である。

 

 

 

 

問題 22 防災に関する次の図記号が意味している内容として、正しいものを1つ選びなさい。

1 避難所
2 避離場所
3 土石流注意
4 地滑り注意
5 津波注意

 

解答

解説

 近年、障害者に関するシンボルマークについての問題が出題されている。1961(昭和36)年に制定された災害対策基本法は2013(平成25)年6月に改正され、2014(平成26)年4月から市町村による指定緊急避難場所と指定避難所の指定制度が施行された。この問題では、防災に関する図記号の意味に関して問われている。

 2013(平成25)年6月の「災害対策基本法」の一部改正において、異常な現象の種類として定めたもののうち津波、洪水、内水氾濫、高潮、土石流、崖崩れ・地滑り、大規模な火事等を案内するようになった。また、全国どこでも同じ表示になるよう、2016 (平成28)年3月に災害種別選難誘導標識システム(JIS Z9098)が制定された。 標識の種類は、①津波標識、②洪水標識、③内水氾濫標識、④高潮標識、⑤土石流標識、⑥崖崩れ・地滑り標識、 ⑦大規模な火事標識である。さらに、避難場所等(指定緊急避難場所及び指定避難所)は、災害種別ごとに設定されている。避難所と避難場所の違いについては以下のとおりである。

避難場所災害の危険性があり避難した住民等が、災害の危険性がなくなるまで必要な期間滞在し、または災害により自宅へ戻れなくなった住民等が一時的に避難することを目的とした施設である。
避難場所津波、洪水等、災害による危険が切迫した状況において、住民等の生命の安全の確保を目的として住民等が緊急に避難する際の避難先として位置づけるものである。

 

 

 

問題23 介護福祉職の職務上の倫理に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。

1 おむつ交換をスムーズに行うために,利用者の居室(個室)のドアを開けておいた。
2 訪問介護(ホームヘルプサービス)中に携帯電話が鳴ったので,電話で話しながら介護した。
3 ベッドから転落した利用者が「大丈夫」と言ったので,そのままベッドに寝かせた。
4 利用者から,入院している他の利用者の病状を聞かれたが話さなかった。
5 利用者が車いすから立ち上がらないように,腰ベルトをつけた。

 

 

解答

解説

 対人援助を行う職業は、対象となる人の「人間としての尊厳」を理解し、実践においては個別の存在に価値を置いて、かけがえのない存在として向き合うことが重要となる。介護福祉士においても職業倫理を念頭に置き、対人援助の専門職として尊厳、公平、正義、人権を理解して、一人ひとりの利用者の自己実現を目指した取り組みを実践する必要がある。

1.× 排泄の介護は、利用者が精神的苦痛を感じやすい行為である。選択肢は介護の効率化を優先させる行動であり、利用者の尊厳に配慮ができていない行為である。
2.× 介護されている側の立場を考えると選択肢の行為は、利用者個人の尊厳を軽視しているため、誠実義務に反した行為である。
3.× ベッドから転落している状況から、医療関係者に連絡するなどの連携を図る必要がある。介護福祉職独自の判断でベッドに寝かせることは適切ではない。
4.〇 社会福祉士及び介護福祉士法第46条において、「正当な理由なく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない」と秘密保持義務として規定されている。選択肢は、この規定を守った行動であるといえる。
5.× 選択肢は、身体拘束に該当する。行動制限をする前に、行動の原因などを、心身の状況から分析し、事故に結びつく要因を探り、対応をしていくことが求められる。

 

 

 

 

問題24 施設の介護における安全の確保に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。

1 職員に対して安全に関する研修を定期的に行う。
2 施設管理者の安全を第一に考える。
3 利用者の社会的な活動を制限する。
4 利用者に画一的なサービスを提供する。
5 安全対策は事故後に行う。

 

解答

解説

 介護を必要とする人はさまざまな事故や危険にさらされており、介護福祉士は専門職として利用者のリスクの回避に責任を負うことになる。事故などへの対策や利用者の安全を確保するための知識や技術を身につけておかなくてはならない。また、1件の重大事故の背景には29件の軽徴な事故があり、さらにその背景には 300件のヒヤリ・ハットが隠されているという考え方の「ハインリッヒの法則」は覚えておく。

1.〇 事業所内で定期的に安全に関する研修を企画して学習をする機会をもち、利用が日常生活を送るなかで起こりうる事故や、それを回避するための知識を習得しておくことは大切である。事故の発生を想定したロールプレイなども実施して、イメージトレーニングしておくことが、リスクに強い組織づくりに必要である。
2.× 事故が発生した場合、利用者の安全を第一に考えることが最優先である。利用者の尊厳をおかすことなく、 安全の確保を図ることは専門職として当然の行動である。
3.× 利用者の社会的な活動を制限すると、ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)やOOL(Quality of Life:生活の質)を低下させるだけでなく、利用者の欲低下を招く可能性が高くなる。廃用症候群防止の観点や社会との接点をもつ視点からも、利用者には積極的に社会的な活動に参加するように促す必要がある。また、活動を制限され生じるストレスが事故発生につながるケースが多いことも知っておく。
4.× 画一的とは、何もかも一様で、個性や特徴のないさまのことである。利用者のニーズを把握してどのような生活を送りたいのか、そこにはどのようなリスクがあるのかを予測する。そして、常に安全な生活が送れるように利用者個々に合わせたサービスを提供する必要がある。
5.× 介護福祉職は、事故が起こる前に利用者の生活上のリスクを予測して安全対策を行う必要がある。そのためにリスクマネジメント委員会を設置して、安全な暮らしの環境などについて検討するとともに、事故発生時の対応方法などのマニュアルを整備しておくことは大切である。事故発生時は、施設長や管理者への報告はもちろん、事故の原因を検証し再発防止策を考えなくてはならない。

 

 

 

 

問題25 介護老人福祉施設の感染対策に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。

1 感染対策のための委員会を開催することは任意である。
2 手洗いは,消毒液に手を浸して行う。
3 洗面所のタオルは共用にする。
4 入所者の健康状態の異常を発見したら,すぐに生活相談員に報告する。
5 おむつ交換は,使い捨て手袋を着用して行うことが基本である。

 

解答

解説

 介護老人福祉施設では集団感染のリスクが高くなる。そのため、感染予防の知識や対応策の理解が求められる。 感染対策の3原則には、①感染源の排除②感染経路の遮断③宿主 (人間) の抵抗力の向上がある。

1.× 介護老人福祉施設で感染症が発生すると、感染の拡大や感染症に罹患した利用者の重症化などさまざまな問題が発生することが考えられる。それを防止するために感染対策委員会を設置する必要がある。委員会は、 感染症の予防や発生時の対応について、定期的に会議を開催する必要がある。
2.× 多数の人が同じ消毒液に手を浸し繰り返し使用すると、消毒液が劣化し効果が減少する。日常生活での手洗いは、液体石けん流水を使用して感染を予防するのが基本である。
3.× 共有のタオルは細菌の温床であり感染源となるため、使い捨てのペーパータオルなどを使用することが基本である。
4.× 入所者の健康状態の異常を発見したら、生活相談員ではなく医師や看護師など医療関係者に報告し指示に従う。
5.〇 排泄物は感染源となるため、直接手で触れたり、使いまわしの手袋を使用したりはせず、使い捨ての手袋を使用して感染を防ぐ。排泄物以外に感染源となる可能性があるものとして、血液、喀痰、膿、処置に使用した機材器具などがある。

 

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