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第30回(H29) 介護福祉士国家試験 解説【問題96~100】

問題96 Hさん(女性)は,長男J君(3歳)が通園中の保育所の保育士から,「J君は言語などの発達に遅れがあるようだ」と伝えられた。子どもの将来に不安を感じたHさんは,知り合いの介護福祉職に相談した。
 介護福祉職がHさんに対して行うアドバイスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 子どもの発達の状態を見守る。
2 児童発達支援センターに相談する。
3 児童相談所の判定を受ける。
4 障害児保育の申請を行う。
5 居宅介護事業所を紹介する。

 

解答2

解説
1.× 見守るだけでは、現在Hさんが抱える子どもの将来の不安を解決できない。また、発達に遅れがあった場合、 早期診断・早期療育により、療育の長期効果や保護者の育てにくさによるストレスにも対応でき、児童と適切な関係を築くことができる。
2.〇 児童発達支援センターとは、身近な地域の通所利用障害児への療育やその家族に対する支援を行うとともに、その専門機能を活かし、地域の障害児やその家族の相談支援、障害児を預かる施設への援助・助言を行う地域の児童発達の中核的な支援施設である。そのため、発達に遅れがあるかもしれない子どもの相談窓口として、地域の保育所・児童相談所·医療機関等と連携が必要となった場合も連携・協力が可能である児童発達支援センターに行くようアドバイスする対応は適切である。
3.× 児童相談所の判定とは、総合的見地から児童相談所としての援助方針を立てること(総合診断)である。児童相談所は子どもに関する家庭からの相談に応ずる機関であり、その相談に対し、必要な調査や指導を行うが、そのうえで必要な場合には総合的見地から判定を行う。今回は、言語の発達に関する相談段階であるため、適切ではない。
4.× 障害児保育とは、認可保育所等で実施される保育の必要な心身に障害のある子どもの保育のことである。この事例では、通園中の保育所の保育士から情報提供があっただけで、障害があると診断されたわけではないため、適切ではない。
5.× 今後、障害者総合支援法に基づく居宅介護事業所を利用することもあるかもしれないが、現在、介護や家事支援が課題ではないため、適切ではない。

 

 

 

 

こころとからだのしくみ

問題97 記憶と学習に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 短期記憶とは,数日保持される記憶である。
2 記銘とは,情報を覚えることである。
3 意味記憶とは,自分に起こった出来事の記憶である。
4 道具的条件づけの代表例に「パブロフの犬」がある。
5 観察学習とは,自分の行動を反省することによる学習である。

解答2

解説
1.× 短期記憶の情報保持容量は小さく、繰り返し頭のなかで唱えないと15~20秒ほどで忘れてしまう。十分に頭のなかで反復された情報は、長期記憶に転送され保持される。
2.〇 正しい。記銘とは、情報を覚えることである。感覚記憶に一時的にとどまっていることや、 短期記憶に情報が維持されていることを記銘とはいわない。
3.× 意味記憶とは、言葉の意味や言語使用、記号、概念などの一般的知識に関する情報の記憶である。また、自分に起こった個人的な経験の記憶はエピソード記憶と呼ばれ、これも長期記憶の分類の1つである。
4.× 「パブロフの大」は、古典的条件づけの代表的な実験例である。
5.× 観察学習とは、他者の行動を観察することで生じた学習のことである。モデリングとも呼ばれる。

●2つの条件づけの違い

古典的条件づけ
(レスポンデント条件づけ)

本能行動である無条件反応(「食べ物を見ると唾液が出る」など)を、本能行動とは無関係の刺激条件(ベルの音など)によって生じさせる過程のこと。「パブロフの犬」
道具的条件づけ
(オペラント条件づけ)
自発的に倶然に起こした行動 (「ボタンを押す」など)を道具とし、その行動に報酬(えさなど)を与えることで、偶然起さた行動を生じさせる過程のこと。

 

 

 

 

 

問題98 Kさん(91歳,男性,要介護1)は,65歳の娘と二人暮らしである。訪問介護員(ホームヘルパー)が週2回通っている。もともと頑固で怒りやすい性格だが,ある日,訪問介護員(ホームヘルパー)が茶碗を割ったのをきっかけに怒りを爆発させて,この訪問介護員(ホームヘルパー)を代えるように娘に主張した。それは難しいと娘が説明したところ,「もういい,他人には自分の気持ちを理解できるはずがないから,どうせ代わっても今と変わりはない」と話を打ち切ってしまった。
 この会話でKさんにみられた適応機制として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 抑圧
2 合理化
3 反動形成
4 昇華
5 投影

 

解答2

解説
問94と類似問題である。
1.× 抑圧とは、何らかの苦痛で不快な体験を受け入れられず、その体験を無意識のうちに閉じ込めてしまうことである。
2.〇 正しい。合理化とは、真の動機を認めて自分が傷つくことを避けるために、もっともらしい理由をつけて自己を正当化することである。Kさんは、「どうせ代わっても今と変わりはない」という理由をつけて、自分自身を納得させるように正当化していることから、合理化であると判断できる。
3.× 反動形成とは、自己に許しがたい本能衝動が生じると、それと正反対の態度や行動をとることである。
4.× 昇華とは、内面にある欲望や衝動を、例えば芸術的表現など社会的に価値ある形にして、他者から承認される方向で充足させることである。
5.× 投影とは、自己の本能、衝動、情動などを外部の対象に投影し、自己とは別個の外界の対象のものとして認知することである。

 

 

 

問題99 血管系に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 リンパ管には血液が流れている。
2 末梢動脈には逆流を予防するための弁がある。
3 左心室から出た血液は大静脈へ流れる。
4 肺動脈には静脈血が流れている。
5 下肢の静脈は体表から拍動を触れる。

 

解答4

解説
1.× リンパ管には、リンパ液が流れている。
2.× 逆流を予防するための弁があるのは、末梢静脈である。
3.× 左心室から出た血液は大動脈に流れる。
4.〇 肺動脈には静脈血が流れる。
5.× 下肢の体表で拍動を触れるのは、動脈である。

 

 

 

 

問題100 眼の症状とそれに関連が強い疾患の組合せとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 眼球が痛くなる———————加齢黄斑変性症(age-related macular degeneration)
2 近いところが見えにくい———緑内障(glaucoma)
3 結膜が充血する———————流行性角結膜炎(epidemic keratoconjunctivitis)
4 硝子体が白くなる——————白内障(cataract)
5 目やにが増える———————糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)

 

解答3

解説
1.× 加齢黄斑変性症では、 眼球が痛くなる症状はみられない。黄斑部とは網膜の一部にあり、視力に関連する部位である。加齢により網膜の機能が低下し萎縮や変性が生じることで起きるとされる。主な症状は、ゆがんでみえる(変視症)、見ようとするものの中心が欠けて見えない (中心暗点) である。
2.× 緑内障では、近いところが見えにくいという症状はみられない。緑内障は、眼圧が亢進することで(※ただし、正常眼圧の縁内障もある。)、視神経が障害され、視野が狭くなる疾患である。主な急性症状として、眼圧の亢進による眼の痛み、頭痛、吐き気などの全身症状がみられる。進行すると失明する場合がある。 近いところが見えにくい症状は、老眼でみられる症状である。
3.〇 正しい。流行性角結膜炎では、 結膜が充血する。アデノウイルスによる感染性の非常に強い疾患である。主な症状には結膜の充血流涙目やにがある。
4.× 白内障で白くなるのは、硝子体ではなく、水晶体である。水晶体は本来は透明な組織であるが、さまざまな原因でたんぱく質が変性し、混濁した状態が白内障である。 白内障の原因には、糖尿病や先天性によるものもあるが、最も多いのは加齢に伴うものである。主な症状として、かすみ(霧視)まぶしさ(羞明)物が二重に見える視力低下などがあげられる。
5.× 糖尿病性網膜症では、目やにが増えることが主症状ではない。糖尿病性網膜症は糖尿病の合併症で、網膜に出血や白斑などが現れることで、視力が低下し、最終的には失明することもある。

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