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第30回(H29) 介護福祉士国家試験 解説【問題36~40】

問題36 介護老人福祉施設における居室の環境整備で留意すべき点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者が使い慣れた家具を置く。
2 居室のドアは開けたままにしておく。
3 時計は天井に近い壁に掛ける。
4 居室の温度は,介護福祉職の感覚に基づいて調整する。
5 多床室は,入口から室内が見通せるように家具を配置する。

 

解答1

解説
1.〇 正しい。高齢者は環境の変化に適応するカが低下するので、使い慣れた家や備品を選くことは重要である。利用者が望むように家具や設備などを配置することで、その人らしい部屋に感じられるようにして心身の負担を軽減することができるため、適切である。
2.× 居室は利用者のプライベートな空間である。利用者が着替えや歯みがき、排泄などを行ったり、またはそれらの介助を受けたりする場面もあるので、ドアを閉めておくことでプライバシーを守る必要がある。
3.× 掛け時計は利用者の身体状況に合わせ、どこからでも見える・もしくは見やすい位置(高さ)や、インテリアとして壁や居室と合うように工夫して掛けるとよい。
4.× 居室の温度は、介護福祉職の感覚ではなく、なるべく利用者の感覚もしくは、一般的に適温と言われている温度に基づいて調整する。
5.× 多床室とは、複数のベッドがある居室である。居室は利用者のプライベートな空間であるため、介護福祉職の都合で家具を配置するのではなく、利用者の個性や使いやすさを尊重し、プライバシーが確保されるように配置することが大切である。

 

 

 

 

問題37 利用者の自宅の清掃を行うときの注意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 玄関は乾燥した茶殻をまいて掃く。
2 窓ガラスは最初に乾いた雑巾で拭く。
3 畳は畳の目に沿って拭く。
4 浴室にカビ取り剤を散布するときは窓を閉める。
5 はたきを使った掃除は低い所から始める。

 

解答3

解説
1.× 玄関のほとんどの汚れは、ほうきや雑巾を使ってきれいに掃除することができる。しかし、ほうきを使うと土や挨などが舞うため、湿った茶殻やちぎって濡らした新聞紙をまいて挨を吸着させるとよい。
2.× 窓ガラスの拭き方には、から拭き、水拭き、洗剤拭きがある。基本は水拭きをした後にから拭きをするが、手垢などの油は水拭きだけでは落ちにくいので、洗剤拭きをした後にから拭きをして洗剤の残りや水垢などが残らないようにする。
3.〇 正しい。畳は畳の目に沿って、から拭きや掃除機をかける。畳は長持ちするよう表面にコーティングがされているが、目に沿わないとコーティングが長持ちしなかったり、畳を傷める可能性がある。
4.× カピ取り剤には、塩素系漂白剤が入っている。塩素系漂白剤は強い臭いがするほか、酸性の洗剤などと混ぜると、猛毒の塩素ガスが発生する。そのため、塩素系漂白剤を使用するときは、必ず窓を開けるか、窓がない場合は換気扇を使用する。
 5.× はたきは、高い場所にあるカーテンレールや照明などから始め、その後低い場所にある棚などを行う。

 

 

 

問題38 ユニットケアを行う入居施設の「プライベート空間」に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1 集団レクリエーションを行う空間である。
2 地域の人も利用できる喫茶コーナーを設ける空間である。
3 複数の利用者が集うことができる空間である。
4 利用者の居室を示す空間である。
5 面会者用の空間である。

 

解答4

解説

 ユニットケアは、入居者おおむね 10人以下を1つの「ユニット」として位置づけ、顔なじみの介護福祉職が生活リズムを尊重した暮らしをサポートするものである。環境が変化することによって受ける精神的ダメージ(リロケーションダメージ)を軽減するためにも、今までと同じような環境を提供することは重要である。ユニット型の施設に
は、入居者のプライバシーが守られる個室であるプライベート空間、リビングなどのセミプライベート空間、ユニット間の交流の場であるセミパブリック空間、入居者・家族・地域の人が使えるパブリック空間があり、本問題ではプライベート空間に関する知識が問われている。
1.2.5. × パブリック空間である。
3.× セミプライベート空間である。
4.〇 正しい。プライペート空間とは、利用者の居室である。利用者が自分の家と思えるよう好きな
家具やなじみのある家具を配置するなどして、その人らしい空間をつくることが今まで
の暮らしの延長につながる。

 

 

 

問題39 Cさん(75 歳,男性)は,頸椎症(cervical spondylosis)と診断された。手がしびれ,指先に力が入らない。しびれが強い左手に加えて,最近では,右手の症状が進行して,食後の歯磨きがうまくできなくなった。
 Cさんが口腔の清潔を保つための介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 歯間ブラシの使用を勧める。
2 歯ブラシをやめて,洗口液のうがいをするように勧める。
3 柄を太くした歯ブラシの使用を勧める。
4 口をすすぐときは,上を向くように勧める。
5 歯ブラシを歯肉に当てるように勧める。

 

解答3

解説

 頸椎とは首の骨のことで、頸椎症は脊柱管や椎間孔(脊柱管の中にある脊髄から出る脊髄神経の通路)等が狭窄をきたして起こる疾患である。症状として、首の痛みや肩こり、手のしびれなどを引き起こし、両手を使った細かい動作 (箸を使う動作、ボタンをかける動作、ページをめくる動作など) が徐々にしづらくなる巧級運動障害や、足のしびれから歩行が不自由になることなどがあげられる。
1.× 歯間プラシは、歯と歯の隙間、歯と歯茎の間などを磨くための歯ブラシだが、Cさんのように細かい動作が行えない場合、歯肉を傷つけ出血を引き起こす可能性がある。
2.× 洗口液とは、口臭を抑えたり、虫歯や歯局病を予防するために用いる液体製品の総称である。歯暦きができ
ないときには、洗口液を使用する場合もあるが、歯プラシを用いて歯磨きしたほうが清潔を保てる。 Cさんは、「歯磨きができない」という記述はないため不適当である。
3.〇 正しい。事例文には、「手がしびれ、指先に力が入らない」という記述がある。指先に力が入らない人はスプーン等の柄の細いものは持ちにくく、操作しづらい。柄を太くすることで、持ちやすく、操作しやすくなる。
4.× ロをすすぐときに上を向くと、首を後ろにそらすことになり、頸椎症と診断されたCさんの首の痛みやしびれが強くなるため、適切ではない。
5.× 歯磨さは、歯だけでなく、歯と歯茎の間も磨くのが基本となる。その際に多少は歯肉にも歯ブラシが当たることになるが、選択肢のように歯肉に歯プラシを当てて磨くと歯肉を傷つけたり、出血する原因となるため不適当である。

 

問題40 保温効果を高めるための着衣に関する次の助言のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 衣類の間に薄手の衣類を重ねて着るように勧める。
2 一番上に通気性の高い衣類を着るように勧める。
3 一回り小さいサイズの衣類を着るように勧める。
4 肌に接する衣類は,防水性の高いものを着るように勧める。
5 袖幅の大きい衣類を着るように勧める。

 

解答1

解説
1.〇 正しい。薄手の衣類を重ねると空気の層ができ、体温で空気層を温めることができるため、保温効果が高まる。
2.× 一番上に通気性の高い衣を着ると、せっかく温まった空気が逃げてしまい保温効果が下がってしまう。
3.× 一回り小さいサイズの衣類でからだにぴったりと密着すると、からだを締め付けるため血行が悪くなり逆効果となる。
4.× 防水性の高い衣類は気密性が高く、からだと衣類の間に空気の層ができにくいため、保温効果は低い。通気性もよくないため、少し温まっただけでも汗をかきやすくなり、汗が冷えるとからだが寒く感じるようになる。
5.× 保温効果を高めるには、えり元や袖口から出ていこうとする温かい空気を出さないようにする。

 

 

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