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第30回(H29) 介護福祉士国家試験 解説【問題26~30】

 

問題26 「ストレスチェック制度」に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1 ストレスチェックは会社の上司が実施する。
2 ストレスチェックは,労働者数30人以上の事業者に義務づけられている。
3 労働者のメンタルヘルス不調の未然防止が主な目的である。
4 実施した結果は,事業者から労働者に対して通知することが義務づけられている。
5 各事業所で2年に一度実施することが規定されている。
(注) 「ストレスチェック制度」とは,労働安全衛生法で定める「労働者に対して行う心理的な負担の程度を把握するための検査及びその結果に基づく面接指導の実施等を事業者に義務づける制度」のことである。

解答3

解説
1.× ストレスチェックは、上司ではなく、事業所に指定された医師、保健師または厚生労働大臣が定める研修を修了した看護師もしくは精神保健福祉士が実施することになっている。
2.× 労働安全衛生法の改正により、労働者数50人以上の事業者においては、2015(平成27)年12月から毎年1回、ストレスチェックをすべての労働者に対して実施することが義務づけられている。なお、50人未満の事業者は、努力義務である。
3.〇 正しい。労働者のメンタルヘルス不調の未然防止が主な目的である。
4.× ストレスチェックの実施結果は、検査を実施した医師、保健師等から直接本人に通知することになっている。また、本人の同意がない場合、実施結果を事業者に提供することは禁止されている。
5.× ストレスチェックは身体的な健康診断と同じように、少なくとも年1回行うことが事業者に義務づけられている。ただし、労働者にはチェックを受けるよう義務づけられていない。

 

 

 

コミュニケーション技術

問題27 受容の説明に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 価値観を尊重する。
2 問題行動を否定する。
3 言い分に同調する。
4 感情を分析する。
5 否定的感情を抑圧する。

解答1

解説

受容とは、相手の価値観を尊重して、その人をあるがままに受け入れることである。
1.〇 正しい。価値観を尊重する。
2.× 問題行動の背景や理由を知ることで、相手を深く理解しようとすることが大切である。
3.× 相手の言い分に耳を傾けることは、受容をするうえで大切なことである。ただし、安易に同調したり、是認したりすることが受容ではない。相手の言葉をそのまま受け止めることが受容である。
4~5.× 相手の感情を分析・抑圧することではなく、その人の感情をそのまま受け止めることが受容である。介護福祉職の経験や価値観から、相手の感情を分析したとしても、その理解が正しいとは限らない。相手の言葉に耳を傾け、ありのままに受容し、理解を深めていくことが大切である。

 

 

 

 

問題28 コミュニケーションがより円滑になるように,開かれた質問をする目的として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 初対面の利用者と会話を始めるときに緊張をほぐすきっかけをつくる。
2 話す気分になれなくて口数が少ない利用者と会話を続ける。
3 漠然としていて伝わらない利用者の考えを明確にする。
4 重度の認知症(dementia)でコミュニケーション能力が低下している利用者から情報を得る。
5 利用者の繰り返す同じ話を一旦止める。

解答3

解説

 開かれた質問とは、 5W1H (「いつ」 「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」)を尋ねる質問である。 答え方が決まっていないため、予想していなかった情報を引き出して、会話を広げる効果がある。
1.× 初対面の利用者と会話を始めるときには、例えば、「今日は冷えますね。 お部屋は寒くありませんか?」」などと、天気や季節の話題の雑談や、返答しやすい閉じられた質問をすると、 緊張をほぐすきっかけとなる。その後、開かれた質問を使って、 利用者に自由に話をしてもらうと会話が弾みやすい。
2.× 話す気分になれない利用者には、開かれた質問は負担になる。無理に会話を続けようと一方的にはたらきかけるより、利用者の気持ちを尊重したかかわりが求められる。
3.〇 その人のこころのなかにある考えや思いを自由に表現してもらいたいときには、「どのようにお考えですか?」「どう思いますか?」などの開かれた質問を使うと効果的である。また、利用者の表現が暖味で、質問者が正確に理解できないときは、閉じられた質問によって意味を特定するとよい。
4.× コミュニケーション能力が低下している利用者の場合、開かれた質問では返答が難しかったり、負担になったりするため、「はい」か 「いいえ」で答えられる閉じられた質問を使うほうがよい。
5.× 話を一方的に止めようとするより、同じ活を繰り返す理由を理解して、適切に対応することが求められる。 話を繰り返す理由は、さまざまである。その人にとって繰り返し伝える必要のある重要な話なのか、気持ちをわかってもらいたくて何度も訴えているのか、あるいは認知症の影響なのかなど、理由によって求められる対応も異なる。

 

 

 

 

問題29 Kさん(75 歳,女性)は,脳梗塞(cerebral infarction)を発症して,1か月間入院した後,介護老人保健施設に入所した。Kさんは重度の運動性失語症(motoraphasia)のため,自分から話すことはなかった。
 入所して2か月ほど過ぎた頃,Kさんは,少しずつ言葉が話せるようになった。ある日の午後2時頃,介護福祉職に向かって,「お茶,いや,違う,お,お,違う,ええと」と話し始めたが,伝えたい言葉が見つからないようで,もどかしそうであった。
 この時のKさんへの介護福祉職の言葉かけとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 「何を言いたいのでしょうか」
2 「もう1 回繰り返してください」
3 「おやつの時間まで待ってください」
4 「何か飲みたいのですね。お水ですか?」
5 「言葉が出てきてよかったですね」

解答4

解説
 失語症とは、脳出血や脳梗塞、脳腫瘍、交通事故や転落による頭部外傷などによって、脳の言語中枢が損傷を受けたことで生じる言語の障害である。運動性失語症のある人は、自発的に話すことや復唱することに困難がある。聞いて理解することは比較的保たれているため、意思確認するときは返答しやすいように、閉じられた質問を使うとよい。よって、解答は4となる。

 

 

 

 

問題30 抑うつ状態(depressive state)の利用者への介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 元気を出すように言う。
2 沈黙している理由を問いただす。
3 会話を促す。
4 気晴らしに散歩に誘う。
5 見守っていることを伝える。

解答5

解説

 抑うつ状態とは、沈んだ気持ちや憂うつな気持ち、もの悲しい気分を特徴とする状態である。一般的にうつ状態とも表現されている。抑うつ状態にある利用者とのコミュニケーションでは、受容的・共感的な対応で、支持的にかかわることが大切である。
1.× 励ましの言葉は利用者にプレッシャーを与えてしまうため不適当である。
2.× 沈黙が続いていても、理由を問いただそうとしたり、離すことを強制したりせず、利用者を温かく見守ることが大切である。
3.× 他者とのかかわりがおっくうになりやすい、人と会ったり、話をしたりすることも負担に感じる人が多い。 
4.× 散歩など気分転換や気晴らしを勧めるより、こころとからだを休めることができるように配慮することが大切である。
5.〇 正しい。見守っていることを伝えて、利用者に安心してもらうことが大切である。無理に外出を勧めたり、会話を促したりするのではなく、抑うつ状態にある利用者をあるがままに受容し、温かく見守ることが介護祉職に求められる。

 

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