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第30回(H29) 介護福祉士国家試験 解説【問題11~15】

 

問題11 介護保険制度における地域ケア会議の目的として,適切なものを1つ選びなさい。

1 居宅サービス計画の作成
2 事業所の事業運営の推進
3 市町村介護保険事業計画の策定
4 個別ケースの課題分析等を行うことによる地域課題の把握
5 介護認定の審査判定

解答4

解説

 地域ケア会議は、介護保険法第115条の48第1項において、市町村が設置に努めなければならないとされている。地域ケア会議の目的は、医療、介護等の専門職をはじめ、地域の多様な関係者が適宜協働し、介護支援専門員のケアマネジメント支援を通じて、介護等が必要な高齢者の住み慣れた住まいでの生活を地域全体で支援していくことである。また、個別ケースの検討により共有された地域課題を地域づくりや政策形成に着実に結びつけていくことで、市町村が取り組む地域包括ケアシステムの構築に向けた施策の推進にもつながるとしている(「地域包括支援センターの設置運営について」(平成18年10月18日))。地域ケア会議は、高齢者が自立した日常生活を営むために必要な支援体制として取り組まれている。
1.× 居宅サービス計画の作成を目的としているのは、サービス担当者会議である。
2.× 事業所の事業運営の推進を目的としているのは、運営推進会議である。認知症対応型通所介護などの地域密着型サービス事業者に、運営推進会議の設置が義務づけられている。
3.× 市町村介護保険事業計画の策定は、3年を一期として当該市町村が行う。市町村介護保険事業計画は、介護保険事業にかかる保険給付の円滑な実施に関するものである。
4.〇 正しい。地域ケア会議の目的として、次の3つがあげられている。個別ケースの支援内容の検討を通じた、地域の介護支援専門員の、法の理念に基づいた高齢者の自立支援に資するケアマネジメントの支援、高齢者の実態把握や課題解決のための地域包括支援ネットワークの構築、個別ケースの課題分析等を行うことによる地域課題の把握となっている。
5.× 介護認定の審査判定を目的としているのは、市町村の介護認定審査会である。

 

 

 

問題12 「障害者差別解消法」に基づく対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 車いすを使用している障害のある人がバスに乗車する時に,介助を依頼された乗務員が身体障害者手帳の提示を求めて,乗車を許可した。
2 聴覚に障害のある人が市の窓口に来た時に,窓口担当者が手話通訳者と一緒に来るように伝えた。
3 視覚に障害のある人がレストランに一人で入った時に,店員が介助者と一緒に来るように求めた。
4 知的障害のある人が市役所の会議に出席した時に,本人の申出に応じて,わかりやすい言葉で書いた資料を,主催者が用意した。
5 精神障害のある人がアパートの賃貸契約をする時に,不動産業者が医師の診断書の提出を求めた。
(注) 「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

解答4

解説
1.× 乗車の際に身体障害者手帳を提示することは、不当な差別的取り扱いとなる。公共交通機関の合理的配慮の具体例として、障害の特性を理解したうえで、 適切な移動を行えるようにする。
2.× 手話通訳者と一緒に来るように伝えることは、 不当な差別的取り扱いとなる。行政機関の合理的配慮の具体例として、筆、読み上げ、 手話などを用いて意思疎通することが示されている。そのため、
3.× レストランへの入店に際して、介助者と一緒に来るように求めることは、不当な差別的取り扱いとなる。サービス (買い物、飲食店など)の合理的配慮の具体例として、メニューや商品表示をわかりやすく説明することが示されている。
4.〇 正しい。わかりやすい言葉で書いた資料を用意することは、合理的配慮にあたる。
5.×  宅建業者が、賃貸物件への入居を希望する障害者に対して精神障害等があることを理由に、賃貸人や家賃債務保証証会社への交渉等、必必要な調整を行うことなく仲介を断ってはならないとされており、医師の診断書を求めることは、不当な差別的取り扱いであると考えられる。

 

 

 

問題13 「障害者総合支援法」における補装具として,正しいものを1つ選びなさい。

1 車いす
2 手すり
3 スロープ
4 床ずれ防止用具
5 簡易浴槽
(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

解答1

解説

 障害者総合支援法に基づくサービスは、大きく分けると自立支援給付地域生活支援事業の2つとなる。前者の自立支援給付は全国一律で行うサービスであるのに対して、後者の地域生活支援事業は、都道府県と市町村が独自に行うサービスである。補装具は前者の自立支援給付に談当し、日常生活用具給付等事業は後者の地域生活支援事業となる。そのため、日常生活用具は必ず支給されるわけではない。
1.〇 正しい。補装具とは「義肢、装具、車いすその他の厚生労働大臣が定めるもの」と規定されている。厚生労働大臣が定める補装具として、盲人安全つえ、義眼、補聴器、步行器、歩行補助つえなどが定められている。
2.× 手すりは、日常生活用具給付等事業における居宅生活動作補助用具という種目の住宅改修費としての支給が考えられる。
3.× スロープは、日常生活用具給付等事業における自立生活支援用具という種目の移動等の自立生活を支援する用具としての支給が考えられる。
4.× 床ずれ防止用具は、日常生活用具給付等事業における介護、訓練支援用具という種目の特殊マットとしての支給が考えられる。
5.× 簡易浴槽は、日常生活用具給付等事業における自立生活支援用具という種目の入浴助用具としての支給が考えられる。

 

 

 

 

問題14 特定健康診査に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1 胸囲の検査が含まれる。
2 生活習慣病(life-style related disease)の検査が含まれる。
3 がん検診が含まれる。
4 受診の後で,希望者には特定保健指導が行われる。
5 対象は75歳以上の者である。

解答2

解説

 健康診查は、2008 (平成 20)年4月より、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、糖尿病などの生活習慣病
とりわけメタポリックシンドロームの該当者および予備群を減少させることを目的として実施されている。この法律により、医療保険者が40歲以上74歳以下の被保険者と被扶養者に対し、特定健康診査と特定保健指導を行うこと
が義務づけられた。

●特定健康診査(特定健診)の項目

必須項目検査の内容
質問項目既往歴、服薬歴、喫煙歴 等
身体計測BMI、身長、体重、腹囲 等
理学的所見身体診察
血圧測定安静時の血圧測定
血液検査血中脂質検査 (中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、肝機能検査(AST
(GOT)、ALT (GPT)、γ-GT (γ-GTP))、血糖検査(空腹時血糖またはHbAlc検査)
尿検査尿糖、尿たんぱく

詳細な検診項目:一定の基準のもと、医師が必要と判断した場合に実施
・心電図  ・眼底検査  ・貧血検査

1.× 胸囲は測定しない。身体測定の項目には、身長、休重、腹囲があり、肥満度の指標であるBMIを算出する。
2.〇 正しい。生活習慣病(life-style related disease)の検査が含まれる。
3.× がん検診は含まれていない。ただし、特定健康診査の機会にがん検診をオプションで申し込んで受診することはできる。がん検診については、健康増進法に基づく事業として位置づけられる。
4.× 特定保健指導は希望者ではなく、特定健康診査の結果により選定される。
5.× 対象は、40歳以上74歳以下の被保険者、被扶養者である。75歳以上の特定健康診査は義務ではない。

 

 

 

 

問題15 Fさん(75歳,女性,要介護3)は訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用して,自宅(持ち家)で一人暮らしをしている。年金と貯金で生活してきたが,貯金もなくなって利用者負担額の支払いができないので,来月から訪問介護(ホームヘルプサービス)を断りたいとG訪問介護員(ホームヘルパー)に相談した。
 G訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 所属する事業所に,来月から訪問介護(ホームヘルプサービス)の利用がなくなると伝える。
2 扶養義務者がいたら,援助をしてもらうように勧める。
3 生活保護制度の申請を勧める。
4 金融機関から借入れをするように勧める。
5 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に検討を依頼する。

解答5

解説
 この問題は、利用者が地域における自立生活を継続するために介護福祉職が何をすべきか、を問うものである。 利用者の訴えに耳を傾け、思いを聴き、自立支援の相点をもち、制度を理解し、介護福祉職が何をすべきか考え、誠実に対応することができれば解ける問題である。解答は5が正しい。そのほかの選択肢は、Fさんの訴えを正確にくみ取っていなかったり、優先度は低いものであるため不適当である。

 

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